2009/10/25

竜馬がゆく〈1〉 / 司馬遼太郎


竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)

幕末の志士・坂本竜馬について史実・創作交えて司馬遼太郎が書いた物語「竜馬がゆく」。の1冊目。

存在は知っていたのですが食わず嫌いになっていたのを、今回初めて読んでみました。

これまで小説を読むときには「そういうもの」として読む習慣が付いていたのですが、ここ数年(仕事を始めて、自分の人生について少し真剣に考えるようになってから)は、自分(自分の人生や日々のふるまい、仕事)と照らし合わせて読むようになりました。偉人について書かれたものを読むとき昔は単純に「すごいなぁー」「でも、元からこういうすごい人やから出来て当然かな」と自分とは切り離した別世界のこととして捉えていたのですが、最近は「どんな偉い人にも、フツーの人だった頃がある」という前提で学習と成長のプロセスを追いながら読む習慣がつきました。

そうやってこの本を読むと、非常に面白かったです。
ずっと泣き虫だった少年が姉の教育と剣道によって男らしい青年へと育ち、さらに東京に行って色んなものに触れることによって人間としての深さを持つ。これは梅田望夫氏が言っていたかと思うのですが、ITや高齢化、グローバリゼーション、環境意識の高まりなど新しい大きなうねりが来ている今の時代と、竜馬が活きた時代とで共通するものがあります。その時代を捉えて、自分が何かやりたい、と思うか思わないかはもう考え方次第。

…と思うと、今、改めて坂本竜馬に学ぶことは多いような気がします。2巻以降も引き続き読みたいと思います。

以下、本文から引用。

1.恥といふことを打ち捨ててて世のことは成る可し。 / 坂本竜馬

2.学問も大事だが、知ってかつ実行するのが男子の道である。詩もおもしろいが、書斎で詩を作っているだけではつまらない。男子たる者は、自分の人生を一変の詩にすることが大事だ。楠木正成は一行の詩も作らなかったが、かれの人生はそのまま比類のない大詩編ではないか。 / 吉田松陰

3.とにかく、日本にはもっと困難なときがyってくる。そのとき、お互い、生死をかえりみず、力をあわせて立ち上がろう。たがいに不満があっても裏切るまいぞ。朋友のあいだに信の一字があってこそ世の大事をなせるのだ。 / 桂小五郎

キーワード:
1.人は変わる(変われる)
2.志ありき(Where threre is a will, there is a way.)

2009/10/21

世界級キャリアのつくり方―20代、30代からの“国際派”プロフェッショナルのすすめ / 黒川 清、石倉 洋子

世界級キャリアのつくり方―20代、30代からの“国際派”プロフェッショナルのすすめ

国際的に活躍されている著者2人のプロフェッショナル論。

一人(黒川清さん)は医学の世界の方で、もう一人(石倉洋子さん)は企業戦略の世界の方のようです。
この本では、「国際派プロフェッショナル」というものの定義と価値、国際派プロフェッショナルに必要な要件、なるための方法などが書かれています。

「国際派」と限定されていますが、内容としては「プロフェッショナル」一般の話として受け止めても全く違和感ありませんでした。
この本を読むことで私が得られた学びは次の2つです。
1.「国際派プロフェッショナル」と呼ばれるような高い志とスキルを持った人たちが存在する
  →触発されました。
2.「国際派プロフェッショナル」になるためには、ひとつのことだけやってればOKではない。色んなことが必要。
  →「自分の弱点を放置するのはやめよう」と思いました。

いくつか心に刺さった部分をピックアップします。

1.プロ達に共通する要件・特色は以下のようにまとめられるだろう。
  ①圧倒的な知識・技術をもつ
  ②自分の仕事にパッションとプライドをもつ
  ④充実した生活を送る
  ⑦安住しない
  ⑧余裕があり誰に対しても親切

2.「国債はプロになるメリット」
  ①武器をもっているので引く手あまた
  ②どこへ行ってもプロフェッショナルと交流できる
  ⑤世界レベルの報酬で仕事ができる
  ⑥社会的な仕事の可能性が開ける

3.プロフェッショナルに共通する資質・要件・特色
  ②アウトプットとの明確な関係
  ③結果の責任をとる
  ④開かれたコミュニティで鍛えられる
  ⑤「当事者意識」をもつ
  ⑥大局観をもつ

4.いろいろな人と交ざり合う

5.周囲の評価より自分のやりたいこと

6.自由な考えの大人が近くにいるか

7.一流の仕事ぶりを間近に見る

8.メンターを積極的に見つけ、つながりを大事にする

9.小さくても一つの組織の長になってみる

10.自分のユニークさが活きる道を「つくる」

11.広い歴史観、世界観、人間観をもつ



【まとめのキーワード】:
1.当事者意識
2.コミュニケーション
3.ロールモデル・メンター
4.若いうちのリーダー体験

2009/10/15

日本でいちばん大切にしたい会社 / 坂本 光司

日本でいちばん大切にしたい会社」を読みました。

タイトルのとおり「日本でいちばん大切にしたい会社」というコンセプトで
1)長期にわたり好業績を持続している企業
2)真に世のため人のために経営に懸命に取り組んでいる企業
という2つの視点から選んだ5つの会社が紹介されています。

また、内容は2部構成で
・第1部 会社は誰にために?
・第2部 日本で一番大切にしたい会社たち
となっています。

具体的には、次の5社が紹介されています。
日本理化学工業株式会社
障害者の方々がほめられ、役立ち、必要とされる場をつくる会社。
伊那食品工業株式会社
「社員の幸せのための経営」「戦わない経営」で48年間増収増益の会社。
中村ブレイス株式会社
過疎が進む地域で義足や義手、サポーターなどを製造する会社。
株式会社柳月
地域に生き、人と人、心と心を結ぶ経営姿勢の会社。
杉山フルーツ
地方の商店街にありながら日本中から注文が入る顧客主義の会社。


感想
著者の「会社はステークホルダーみんなを幸せにするためのもの」という考え方には全面的に賛成です。

会社は顧客のためだけにあるのではないし、株主のためだけにあるのではない。1)従業員とその家族、2)外注先と下請け、3)顧客、4)地域社会、5)株主、これらみんなを幸せにできる会社が「よい会社」と。確かにそう思います。

ただ、残念なのは「ではどうやればそんなよい会社が作れるのか」というヒントが書かれていない点です。「こんなすごい会社があるよ」という事例紹介と「会社が誰のためのものかわかっていない経営者はダメだ!」という一段階理論に終始しているのがもったいないと思いました。

会社が経営者だけのものではなくステークホルダー全員のものであるならば、今の会社がよくないことについてはステークホルダー全員に何かしらの責任があるはず。この本を読んだ次は、その責任はどんなことか?どうやったら果たせるのか?を考えていくようにしたいと思います。

読んでいて、とにかく、明日の仕事もがんばろ!と元気になれました。そこが本書の最大の効果ですかね。


ピックアップポイント
幸福とは、①人に愛されること、②人にほめられること、③人の役に立つこと、④人に必要とされることです。そのうちの①以外の3つは、働くことによって得られるのです。
・最近の動物園の動物は、自分の子供を育てないのです。どうしてだろうと考えてみたのですが、どうやらオリの中でエサを与えられて言えると、子供を育てるという本能を見失ってしまうようです。
・人間にとって「生きる」とは、必要とされて働き、それによって自分で稼いで自立することなんだ。


追記
2回目を書きました。よろしければこちらもどうぞ。
日本でいちばん大切にしたい会社2回目


2009/10/13

村上式シンプル仕事術―厳しい時代を生き抜く14の原理原則 / 村上憲郎

村上式シンプル仕事術―厳しい時代を生き抜く14の原理原則」を読みました。

Google日本法人社長を務めた村上憲郎さんがキャリアの中で身につけた「仕事術」について書かれている本です。

ハイテク企業Googleの社長を務められた方だったので、「スキルがメインに書かれた本なんだろうな」という思い込みで読んだのですが、期待をいい意味で裏切られました。スキルやテクニックよりも、その根幹となる、不変の原理原則がたくさん紹介してありました。

目次
本書の目次はこんな感じです。
第1部 村上式・仕事における7つの原理
第2部 グローバルに仕事を動かす4つの知識
第3部 仕事に活かす3つの経済学
第4部 理系諸君へ

仕事の原理が7つ、仕事に役立つ経済学の知識が4つ、グローバルな仕事に役立つ宗教・哲学に関する知識が4つ。合計14コとなっています。

学び

この本からの学びをまだきちんと整理できていないのですが、取り急ぎ、刺さったポイントを取り急ぎ取り上げてみます。

はじめにより
「仕事ができる」というスキルは、その人の可能性を大きく広げてくれます。また豊かな人生を送るうえでも、あらゆる場面において役に立ってくれるのです。 (中略) 仕事のためだけでなく、厳しい世の中を生き抜くために、そしてあなた自身の充実した人生のために、「仕事ができる」というスキルを身につけましょう

原理原則は不変です。だからこそ原理原則なのです。

私は、何をする、何を始めるにつけても「遅すぎることは絶対にない!」と言い続けています。 (中略) 若かろうが年寄りだろうが、仕事のキャリアがあろうがなかろうが、そんなことはまったく関係ありません。誰もが、すべきことを、今日から始めればいい。それだけです。

第1部 村上式・仕事における7つの原理より
大切なのは、仕事の全体像をつかむことです。 (中略) 仕事とは何か会社とは何か人間関係とは何か。つまり、仕事における基本的なルールを把握すること。そして全体像をつかんだうえで、個別に何をすべきか考えればいいのです。

原理その1 会社の仕組みを知る (中略) 原理その2 財務・簿記の基本知識を身につける (中略) 原理その5 仕事のプライオリティ(優先度)をつける 原理その7 デール・カーネギーに学ぶ

大局観とお金の流れの自覚。この2つは、日々の仕事に創造性を与え、モチベーションを高めることにも大いなる効果があるのです。

その分野の中で一番薄くて、でも基本的なエッセンスは詰まっている本を1冊を探し出して、それを一気に読む

自分の中にある「仕事の目的」を基準に行動できれば、誰かと対立したり、一時的に非難されたりしても、強い気持ちで物事に対峙できるはずです。

やるべき仕事は何百とあるが、本当に重要なのはその中の3つぐらい。その3つを見つけ出すことが大事だ」 (中略) パレート図と呼ばれるグラフ (中略) 1インプットすると、仕事の63%ができるということ。同じように2インプットすると86%、3インプットすると95%できています。

村上式アイデア発想法の極意は、「考えないこと」。思いついたことは頭の中にストックせずにドンドン書き出していきます。

『人を動かす』の目次をコピーしてデスクの引き出しに入れていました。そして毎朝出勤すると、まず引き出しを開けてその目次をひと通り全部読むのです。

第2部 グローバルに仕事を動かす4つの知識より
『ブッダがかんがえたこと』

第3部 仕事に活かす3つの経済学より
『マンキュー経済学1 第2版 ミクロ編』と『マンキュー経済学2 第2版 マクロ編』

第4部 理系諸君へより
『量子力学を学ぶための解析力学入門』 (中略) 『数ベクトル空間からヒルベルト空間』 (中略) 『電子・通信・情報のための量子力学』

ポイント

社会や会社の全体像を把握すること
・会社の仕組み・財務を学ぶ
・経済学を学ぶ

活躍するために必要なベースのマインド
・デール・カーネギー『人を動かす』『道は開ける』
※この目次を毎朝読む

グローバルに仕事をする上で役立つ世界観
・キリスト教・仏教・哲学を学ぶ

理系の趣味
・量子力学を学ぶ