2010/05/30

スウェーデン式アイデア・ブック / フレドリック・ヘレーン 中妻美奈子 鍋野和美


スウェーデン式 アイデア・ブック

スウェーデン式アイデア・ブック」を人からいただいて読みました!


本の一言紹介
スウェーデンで複数の会社を創業し、セミナー講師としても活躍されているというフレデリック・ヘレーンさんの「アイデア」「発想力UPのために必要な姿勢」に関する本。アイデアに関する30コのお話(+ワーク)が載っています。
よくは知らないのですが、この本が好評だったようで続編「アイデア・ブック2」というのも出ているそうです。


感想
100ページに満たない絵本風の本になっており、30分程度でさらっと読めました。ただ、内容をきちんと理解して、この本に書かれていることを仕事や暮らしの中で実際に実践できるところまで行くには、相当の年月が時間がかかりそう。。。この本も「サーッと読むのは簡単だけど、奥深い一冊」だと思います。

「考える力を高める」ということに最近興味があり、あっちゃこっちゃ行って色んなところを模索していましたので、その意味で僕にとってこの本には、良いタイミングで出会うことができた一冊です。

一通りは読むことができたのですが、まだ深く読めていません。きちんと熟読したときの書評はまた機会を改めるとして、今回はさらっと目次と内容ピックアップだけしたいと思います。


目次
  1. 針を探す
  2. はてなタクシー
  3. 世界初の創造性テスト
  4. メタファーで表現する
  5. エジソンのアイデア・ノルマ
  6. 組み合わせの妙
  7. いつものやり方
  8. アイデアは潰されやすい
  9. 満腹病
  10. メキシコ・オリンピック
  11. バグを探す
  12. 囚人用ベビーフード
  13. 混ざらないものを混ぜる
  14. 失敗するほどいい
  15. 裸の王様
  16. 「絶対」はない
  17. 「もし……」と考える
  18. アイデアメーション
  19. 「メトロ」の裏話
  20. 考える人、考えない人
  21. 青いライトと赤い車
  22. 創造性の4B
  23. 発想のもと
  24. それ、捨てるんですか?
  25. 暗黙の掟
  26. チャレンジャーになる
  27. テレポーテーション
  28. 「イエス」より「ノー!」
  29. 将来のシナリオ
  30. 素晴らしき未来



内容ピックアップ

かの天才科学者、アルバート・アインシュタインはあるとき、「博士と、私たちのようなその他大勢との違いは何ですか」という質問を受け、こう答えました。
「たとえば、干し草の山から針を探さなくてはならないとします。あなた方はたぶん、針が1本見つかるまで探すでしょう。私は、針が全部、見つかるまで探し続けると思います

誰にでもできるようなことを「徹底すること」がコツであるとアインシュタインは言っています。


1つのアイデアは、定義上は単数ですが、複数の古いアイデアが合成してできたものでもあります。既存のアイデアの合成ではないものは、ほとんどありません。

アイデアは、既存のアイデアの組み合わせ。この点は以前書いた「アイデアのつくり方」と全く同じことを言っています。


イライラする人が多ければ、そこに新しい製品やサービスの市場があります。

「アイデアのもとは何?」の答えは「不便」。


私は何ヶ月も何年も考える。100回中99回は間違えるが、100回中1回は私が正しい」
(アインシュタイン)

これも、最初の「干し草の中の針を探す」話と同じ主張です。アインシュタインは「どうせ、私たちとは違う天才だからできたんでしょ」と言われることに飽き飽きしていたのカモ。


エジソンは納得のいく白熱球ができるまで9000回の実験を重ね、蓄電池の発明では5万回の実験を繰り返しました。しかし、それらを失敗とは見なさず、うまくいかない方法がわかったというように考えました。エジソンにとって、失敗は発明を発展させるための段階であり、完成に近づくためのステップだったのです。

僕はこれまで、ひとつのことに9000回も挑戦し続けたことがありません。。9000回といえば、土日も休まず毎日1回ずつやって、30年弱かかる計算です。すごい。。。
「倦まず弛まず継続することが大切」っていうのは、頭でわかっている人は多いでしょうし、口で言う人もわりと多いと思うのですが、それを本当に自分の習慣に落としこんでいる人となると本当に少ないように思います。だからこそ、「アインシュタインと私たちを分けるもの」なんでしょうね。。
僕の場合も、こうやってブログを書くことが9000回を数える頃には、何か新しい価値が生めているといいのですが。。


創造性にはそれほど個人差はなく、単にほかの人よりも多くのアイデアを思いついただけなのかもしれません。数が多いほど、素晴らしいアイデアが生まれる可能性も高まるのです。

「質を問う前に量」というお話。

創造性の4Bとは、バー(Bars)、バスルーム(Bathrooms)、バス(Busses)、ベッド(Beds)のことです。
4Bは、多くの人が普段よりひらめきやすい場所なのです。
(中略)
ベートーヴェンは頭から冷水をかぶって脳を刺激したと言われています。アインシュタインは、ヒゲ剃り中によくアイデアが浮かんだそうです。

個人的には、人がリラックスしているときに脳は記憶を再構成しており、そのときにいわゆる「既存のアイデアの組み合わせ」が起こっているのだと思います。創造性の4Bに重ねて言うなら、僕の場合は、1)バスルーム、2)ベッド、3)リラックスして人と話をしているとき、なので、BBC(bathroom/bed/chat)、です。


作家のアンドレ・ジイドは、毎月少なくとも1冊は、興味のない分野の本を読むようにしていたそうです。

レベルは違うかもしれませんが、2010年の頭から、僕も毎月これを実践しています。


1931年、ジャーナリストで政治評論家のリンカーン・ステファンスはこう述べています。
まだ何も完成してない。すべては、これから行われるのを待っているところだ。絵画の最高傑作は、まだ描かれていない。戯曲の最高傑作は、まだ書かれていない。
(中略)
この世界のどこにも、完全な鉄道、優れた政府、賢明な法律は存在していない。
物理や数学でさえ、ほんの端緒についたばかりであり、心理学、経済学、社会学はダーウィンの出現を待っている。そして、ダーウィンの研究は、次のアインシュタインを待ち望んでいる。
(その後続く)」

締めくくりの「素晴らしき未来 おおかたは、まだ行われていない」というページの一節です。これから何十年、何百年、何千年と人類の歴史が続いていくことを想像すると、この世界には「まだ」のことがほとんどです。「やれることはたくさんある」と考えると、手元には何もなくても、なんだかワクワクしてきます。


また、添付のワークをやりつつ精読して、いずれ改めて書評を書きたいと思います。

ブイヨンの気持ち。 / 糸井重里



糸井重里さんの「ブイヨンの気持ち。」を読みました。

ブイヨンの気持ち。について公式サイトではこう紹介されています。

糸井重里がブイヨンを撮りはじめた最初の2年間、
2006年と2007年の写真の中から厳選を重ね、
350枚以上の写真を1冊にまとめました。


ブイヨンとは、糸井さんと一緒に暮らすジャックラッセルテリアの女の子。この本は、ほぼ日刊イトイ新聞上で、存在しない架空の書籍「ブイヨンの気持ち(未刊)」として取り上げられていた一冊が、本当に現実の本になったというものです。

私は犬との関係性や犬を飼うスタイルは人それぞれのものがあっていいかと思うのですが、糸井さんの場合は「犬を単なるペットと突き放すのではなく、デレデレに愛して擬人化してしまうのでもなく、ほど良い距離感で犬を尊重」されていて、なんだかうらやましいものがあります。かわいがられるブイヨンもうらやましいし、自分自身こういう風に犬と接することができる人間になりたいなぁ、と思います。

ブイヨンの気持ち。を読んでいると、「犬がいて、犬とこんな関係性を保てていて、こんな家に住んでいて、こんな心構えで日々を暮らせたらいいだろうなぁ」と素朴にうらやましくなりました。

その対談録などを読むと、糸井さんは本当に頭の切れる人なことがわかります。だから、この本にもある程度の演出は含まれていて、この本で描かれているのがブイヨンとの暮らしぶりのすべてではないのだろうと思います。でも、この本で表現されているところを見るだけでも、「リラックスするときにはとことんリラックスして、鋭い視点も持って。こんな風にゆったりかつ鋭くいられたらいいなぁ、自分もそうなりたいなぁ」と憧れます。

本の多くの部分はブイヨンの語りとして書かれています。その中で一部、糸井さん自身のエッセイとして書かれているところもあります。そのひとつに、糸井さんの「犬観」がうかがえる一節がありました。

犬と遊ぶのはたのしいし、犬をぼくは好きです。
しかし、ブイヨンが家に来ることになるまで、
犬を幸福にできるという自信がなかったのです。
(中略)
ぼくに犬と暮らす資格ができるのは、
いつごろなのかわからないけれど、
いつか人間としてもっとしっかりして、
ほんとうに安定した家庭に犬を迎え入れられるようになるまでは、
犬はどこかにいて、想像のなかでかわいがるだけでいい。
そんな風に思っていたのでした。

犬を飼うときに、自分のことだけでなく犬のことも考えて慎重になる。そんな飼い主がいる家に貰われていく犬は幸せだろうなあ。

また、こんな一節も。
(犬が、自分の歯が人に当たってしまったときに反省して……)
その瞬間から、犬は、いままでのはしゃぎぶりを忘れ、
ぼくから目をそらし、少し離れたところに立って、
じっと許されるのを待っています。
(中略)
ぼくは、それほど厳しくしつけたおぼえはないのです。
(中略)
犬は、それがいけないことだと知っているようです。
あの、叱られるのを覚悟したときの静けさは、
逆に、ぼくの父親な部分を強く刺激します。
「さぁ、いまあったことは忘れて、
 もう一度ふざけようぜ」と言って、
元気を戻してやることになります。
(中略)
犬と暮らしていて、
ぐっと愛情が深まったような気がするのは、
犬が「ものを言わなかった」ときです。

犬を飼っていれば「あるある」なこの状況。こんなときにこそ、僕たちが見習わなくてはならない犬のすごさ、というのが見れるように思います。

読んだそばから隣の人に「これ読んでみて!」とおすすめしたくなる一冊。


購入はほぼ日の公式ページでも、Amazonその他の書店でも可能です。ほぼ日の公式ページから買うと、ちょっとおまけがついてきます(確か)。

ブイヨンの気持ち。 - ほぼ日刊イトイ新聞

2010/05/29

伝わる・揺さぶる!文章を書く / 山田ズーニー 2回目

山田ズーニーさんの「伝わる・揺さぶる!文章を書く」については以前書いたことがあるのですが、そのときに取り上げなかったポイントが今になって「あぁ、あんな大事なことも書かれていたなぁ」と思い出されたので、2回目を書きたいと思います

改めて読んでみても、やはり素晴らしい本でした。とにかく読みやすいし、技術のことに限らずより本質的なマインドのことにも、ちゃんと言及されています。

前置きはこれくらいにして内容に。

今回取り上げるポイントはひとつだけ。「正直という戦略」というくだりです。今の僕の表現力ではそこに書かれていることをうまく表現できないので、、、ちょっと長くはなりますが、気になった部分をごそっと引用したいと思います。

背景は、「自分の感情を押し殺して相手の望むようにするやり方で目的を達成する」ということを続けてきた著者が、クライアントへの興味やモチベーションが自分の中で著しく下がっていることに気付いて「あるべきコミュニケーション」について改めて考えてみた結果、ある気付きに至った、というところです。メインメッセージは「文章を勉強することで、自分と相手の両方を大切にする生き方ができる」

自分の想いを語れば、孤立する。自分の考えで行動すれば、打たれる。そのどこが自由なのか、と言う人がいるかもしれない。でもそれは、他ならぬ自分の内面を偽りなく表し、自分として人に関わって、得た結果である。自分を偽ることなく外界と関わっていけるということは、極めて自由なことだと私は思う。
では、自分を偽りさえしなければ人を踏みにじってもいいのか? 孤立してもいいのか? そうではない。
だからこそ、早いうちから、自分の意思を表現して打たれ、失敗を体の感覚にやきつけていかなくてはならない。表現力を磨き、成功体験を重ね、熟練して、自分の意志で人と関わっていけるようにしていくのだ。そういう自由を私は欲しい。そのための思考力・表現力の鍛錬なのだ。
(中略)
自分の偽らざる想いを発言させることが、結局は相手に対しても誠実であり、それが相手の心に響き、相手の潜在力を揺り起こしたときにのみ、本当の満足が得られる。そこに人と人が通じ合う歓びがある。
(中略)
正直という戦略。

文章を書く上でも、正直は、最も有効な戦略だと、私は思う。
(中略)
正直という戦略をとる。つまり、自分に忠実でありつつ、かつ人と関わることを目指す。
そのためには、厳しい文章術の鍛錬が必要だ。
(中略)
自分を表し、人とつながる主な手段として私たちに与えられているのが、この、言葉という不自由な道具なのだ。


自分を大切にしつつ、相手を大切にする「アサーティブネス」という概念についてどこかで聞いたことがあります。wikipediaでは次のような説明がなされていました。
アサーティブなコミュニケーション:アサーティブなコミュニケーションをする人は、自分の心の中を開示することを恐れず、他人に影響を及ぼそうとしない。他人の「個人の境界」を尊重し、攻撃的な侵入から自分を守ろうとする。
アサーティブネス - Wikipedia

まさにこの「アサーティブネス」を身につけて、正直に生きる、というのが文章力鍛錬において最終的に目指すべきひとつのゴールということでしょうか。素敵です。

人に嫌われても自分を押し通すのではなく、その逆に、本当の自分を抑えて人を立てるのでもなく、正直に、自分を活かし、同時に、相手を活かす。そんな創造的なコミュニケーションができるようになりたいものです。

がんばろ。




おまけ
山田ズーニーさんといえば、少し前までイトイ新聞におとなの小論文教室というシリーズものを連載されていました。こちらもよければ。
おとなの小論文教室

2010/05/28

どうして? 犬を愛するすべての人へ / ジム・ウィリス原作・石黒謙吾文・木内達朗絵


どうして? 犬を愛するすべての人へ(原題:How could you?)

現代に生きる一頭の犬の一生を「犬からの視点」でつづった絵本。コンパクトなので、1時間もかからず簡単に読めます。

原作は自身で犬猫の保護活動をしているジム・ウィリス(Jim Willis)という方で、それを日本語へ翻訳・アレンジされてるのは「盲導犬クイールの一生」も書かれた石黒謙吾さん(今回調べるまで知らなかったのですが、ご本人の公式ページを見るかぎり、ものすごく多彩なジャンルで才能を発揮されてる方みたいです)。


僕たち人間は、ものを言わない犬たちとずっと一緒に暮らしていると、ついつい無意識のうちに犬の気持ちをよく考えず自分のエゴを優先して行動してしまいます。この本は、犬との暮らしにおける「あるある!」な情景のひとつひとつを犬の視点で描くことにより、読む者に「本当に犬の気持ちになって考えてみれば、どうなるのかな?」と考えるきっかけを与えてくれます。

僕の場合は、疲れたときに読むと
「あぁ、犬にもっとやさしくしないとなぁ」
「人にも、もっとやさしくしないとなぁ」
「やさしくできる人間になるために、がんばらんと!」
と少し元気が湧いてきます。

タイトルの「犬を愛するすべての人」よりちょっと広い範囲の「犬と接するすべての人」にぜひ読んでいただきたい一冊です。また、欲を言えば、犬にかぎらず何かを愛するすべての人にもぜひ読んでもらいたいです。


……ちょっと内容からは外れますが、犬や猫を本当の意味で家族とみなす文化、捨てない文化を作るために必要なことは、「犬を捨てるなんてとんでもない!」と言い続けるだけではなく、この本で展開されているような想像力(犬の視点で考える力)を一人ひとりが養える機会を作ることだろうと思います。

最後に、この本で紹介されている言葉を4つ引用します。

犬との友情や信頼関係は、
わざわざ築きあげなくてもいい。
なぜなら彼らは、
まだ目も開かないうちから、
我々の友だちなのだから。
我々を信頼しているのだから。
この世に生を受ける前から、
生きていることのすべてを人間に委ねている。
モーリス・メーテルリンク(詩人・劇作家/ベルギー)


動物を愛さないうちは、
人の心の一部は眠ったままである。
アナトール・フランス(作家・批評家/フランス)


動物たちは本当に気のいい友だちだ。
彼らは何も質問しない。
彼らは何も批判しない。
ジョージ・エリオット(作家/イギリス)


犬が天国に行けないとでも思っているのかい?
教えてあげよう。
犬は、我々の誰よりも先に天国に行って、
しっぽを振って待っているさ。
ロバート・ルイス・スティーヴンソン(作家/イギリス)



がんばろ。




おまけ
どうして?を紹介されている素敵なエントリがありました。
How Could You?(どうして?) 作者 Jim Willis|姉ちゃんのブログ

2010/05/21

コンサルタントの習慣術 頭を鍛える「仕組み」を作れ / 野口吉昭

コンサルタントの習慣術」を読みました。

良い習慣が良い人生を作る

そういうことが一般によく言われます。僕も、そのとおりだと思います。

しかし、わかっちゃいるけどなかなかできません。この習慣作りという単純なことこそがもっとも難しい、というのも真理だと思います。

それを日々実感していたので、「習慣を定着させるにはどうすればいいのか?」という疑問への答えを求めてこの本を読みました。

まだ咀嚼はできていませんが、一通り読んでみていい感じの印象を持ったのでご紹介したいと思います。

タイトルには「コンサルタントの」とありますが、思考面、行動面、マインド面などさまざま切り口の話題がカバーされており、コンサルタントにかぎらず、すべてのビジネスパーソン、すべての生活者の習慣作りに役立つなぁと思いました。

目次
序章 コンサルタントの習慣術とは何か
1章 習慣をマネジメントする
2章 「考える力」を磨く習慣術
3章 「主体的な行動力」が身につく習慣術
4章 「新たなものを作り出す」習慣術
5章 「打たれ強い人」になる習慣術
6章 「人を動かすリーダー」になる習慣術

以下に、この本から得た学びポイントを抜粋したいと思います。11点あります。

習慣に関する基本原則
・良い習慣は良い人生をつくる。
・人生は日々の積み重ねの結果である。

頑張りの限界
・「目標を立ててひたすら頑張る」だけでは習慣化は成功しない。

習慣化のコツ
・コツは「習慣化のプロセスをマネジメントする」という考え方をすること。

習慣化の意義
「一流のプロ」には「1万時間」が共通する(これはマルコム・グラッドウェル「Outliers」(邦題「天才! 成功する人々の法則」)に書かれていることですね)。そして、1万時間をかけるには、その対象が好きじゃないとムリ。
優れた習慣は人生を豊かにし、天才のレセプターを開く。
良い習慣がその人の能力を開花させる。人は習慣で育つ。
練習と試合の両方が大切。

習慣の心得
・道を極めるのに近道はない。
・極めるためには、まずは好きになることが必要。
・焦らないこと。
・小さな成功を大切にすること。
・過程自体を好きになること。

習慣化マネジメントのコツ
1 目的・目標・手段の「一体化」
2 現状とビジョン、そしてその間の道の「見える化」
3 ランドセルサイクルで前倒し
4 愚直に実行する
(頭文字だけ抜くと、もくもくしゅ、みらんぐ)

考える力を磨く
・考える≠悩む。
・長いビジネス人生の中で今優先すべきことを明らかにする。
・「考える」ということの基本は、「整理」「分析」「判断」。
・コンセプト思考とロジカル思考。

主体的な行動力
・最初にロードマップを描くことが必要。
・仕事の内容は同じでもやり方は自分で変えられる。

新たなものを作り出す
・1日15分ルール。将来のために今やるべきこと。

打たれ強い人になる
・仲間を持つ。
・人のせいにするのではなく「自分もまだまだなだなぁ」と自分に矢印を向ける。
・シンプルに、本質を見極める。

リーダーになる
・覚悟を決めて志す。
・リーダーシップは「ビジョン」と「マネジメント」。

・・・以上です。

2010/05/19

アイデアのつくり方 / ジェームス W.ヤング 2回目

アイデアのつくり方」を読みました。

この本は以前に読んでここに書いたこともあるのですが、改めて書き留めたいので2度目。帯に書かれている「60分で読めるけれど一生あなたを離さない本」というのは大げさではありません。本当。

今回はもう一度内容を振り返る意味で、ココ!という部分を抜粋してみました。

「経験による公式」という一節の中で
アイデアの作成はフォード車の製造と同じように一定の明確な過程である
アイデアの製造過程も一つの流れ作業である
その作成に当って私たちの心理は、習得したり制御したりできる操作技術によってはたらくものである
この技術を修練することがこれを有効に使いこなす秘訣である
この「アイデアはカガクできる」という発想が、当時の私には衝撃でした。しかし、私も今では「アイデアはカガクできる」、確信を持ってそう言うことができます。

「心を訓練すること」という一節の中で
どんな技術を習得する場合にも、学ぶべき大切なことはまず第一に原理であり第二に方法である。
「原理」と「方法」。この2つの要素からなる非常にシンプルなフレームワークは、あらゆる学習に使える超万能ツールです。私は新しいことを学ぶときには必ずこの2つに分けることから始めます。

「アイデアは新しい組み合わせである」の一節の中で
アイデアは一つの新しい組み合わせである
新しい組み合わせを作り出す才能は事物の関連性をみつけだす才能によって高められる
(アイデア作りの)技術は五つの段階を経過してはたらく。
第一の段階は資料を収集することである。
(第二の段階は)資料を咀嚼する段階である。
(第三の段階として必ず)やがて諸君は絶望状態に立ち至る。この段階もまた前の二つの段階と同じように決定的な、不可欠の段階である ここですべきことは、問題を無意識の心に移し諸君が眠っている間にそれが勝手にはたらくのにまかせておくということのようである。
(第四の段階として)それ(アイデア)は、諸君がその到来を最も期待していない時に諸君を訪れてくる。
(第五の段階として)アイデアを、それが実際に力を発揮しなければならない場である現実の過酷な条件とかせちがらさといったものに適合させるためには忍耐づよく種々たくさんな手をそれに加える必要がある。
これがいわゆる「アイデア製造プロセス」。工業的にムラなく生み出すことはムリでも、農業のように、外部要因の影響を大きく受けながらも、「大数の法則」によってコンスタントに(アイデアという)収穫を得ることは可能だと個人的には思います。

「二、三の追記」という一節の中で
経験を直接的間接的にたえず広めてゆくことはアイデアを作成するどんな職業にも極めて大きな影響力をもっている。
この「経験を広めてゆく」というのは、おそらく、専門知識を高め、一般教養を広げ、知の世界を縦横両方に広げていくことだと思います。

・・・今回はポイントだけの抜粋なので、以上です。

アイデアを継続的に生み出すためには、アイデア製造のプロセスを認識し、アイデアを丁寧に育て上げるということが大事である、ということですね。

2010/05/09

プレゼンテーションZen / ガー・レイノルズ 熊谷小百合


プレゼンテーション ZenプレゼンテーションZen
ある目的のもとに人に何かを説明したり訴えかけたりする「プレゼンテーション」。その基本的な考え方と方法論について書かれた本です。

僕は単純にプレゼンテーションのスキルを上げたくて、Amazonで評価の高かった(2008年のAmazon(アメリカ)のビジネス部門売上第3位だったそうです)この本を買いましたが、小手先のテクニックだけでなく、プレゼンにおける基本姿勢から大原則からデザイン上のテクニック、事例まで書かれており、僕にとってはおなかいっぱいの充実の内容でした。

目次です。

目次
・Introduction イントロダクション
 今日のプレゼンテーション
・Preparation 準備
 創造性と制約
 アナログ式に計画を練ろう
 ストーリーを作り上げる
・Design デザイン
 シンプルであることの大切さ
 プレゼンテーションのデザイン:原則とテクニック
 サンプルスライド:画像とテキスト
・Delivery 実施
 完全にその場に集中すること
 聴衆と心を通い合わせる
・The Next Step 次のステップ
 長い旅が始まる


プレゼンテーションをパワーポイントやキーノートなどのツールやテクニックから入るのではなく、聴衆にとって本質的な2つの問い
1. 何が言いたいのか?(メッセージ)
2. なぜそれが重要なのか?(理由)
から入ろう、というのが僕がこの本から受け取ったもっとも大きなメッセージです。また、その2つの本質的な問いに対する答えを形にするために、シンプルで適切なストーリーとデザインを使おう、というのがこの本が言っている最も大きなことでした(僕にとって)。

「プレゼンテーションの準備をしよう!」となると、僕はついすぐにパワーポイントやテキストエディタなどのソフトを立ち上げて、シャカシャカ手を動かし始めてしまうのですが、そうではなく、もっとも本質的な最終ゴールを描くところから始める、そしてそのために適切な方法を用いる、ということが大切なようです。

本書の中からいくつか今の僕に刺さった部分をピックアップします。

(新しい時代が求める、新しい発送法、という話の一節)
今や、リテラシーとは単に読み書きの能力だけではなく、ビジュアルコミュニケーションを理解する能力でもある。今日、我々はより高いビジュアルリテラシーを求められている。同時に、大切なメッセージを伝えたいとき、ビジュアルがいかに威力を発揮するかを理解することも大切である。

(情熱は創造力の源である、という話の一節)
あらゆる仕事は、愛、情熱、イマジネーション、魂によって裏打ちされるべきである。情熱なくして、創造力は生まれない。
(中略)
人生は短い。
(中略)
「他人にいいところを見せよう」とか、「自分の情熱は人からどう見られているのだろう」といった余計な考えは、頭から消し去るべきである。

(「自分には想像力がない」は大嘘である、という話の一節)
あえて危険を冒し、自分の限界に挑戦しようではないか! あなたがこの地球で生きることができるのはたった一回きり、ほんの短い時間なのだ。なぜ自分の才能を試してみようと思わないのか? あなたの才能に驚く人がいるかもしれない。何よりも、自分自身がその才能に驚くかもしれないのだ。

(アイデアはリラックスタイムから生まれる、という話の一節)
素晴らしいアイデアがひらめくのは、往々にして「ブラブラしているとき」や「ボーっとしているとき」なのである。

(スローダウンの効用、という話の一節)
スローダウン(中略)することで、物事の本質がはっきりみえてくるという効用がある。

(心に残るメッセージとは?、という話の一節)
(「アイデアのちから」という本の)著者が発見し、この本において簡潔かつ見事に説明していること――それは、「心に残る」アイデアには6つの共通の法則があるという事実だ。その法則とは
1. 「単純明快(simplicity)
2. 「意外性(unexpectedness)
3. 「具体性(concreteness)
4. 「信頼性(credibility)
5. 「感情に訴えること(emotions)
6. 「物語性(stories)
である。
(番号は僕(ブログ主)が振りました)

(プレゼンテーションデザイン、という話の一説)
どちらかといえば、デザインは「足し算」というより「引き算」である。ビジュアルに関しては、情報を盛り込み過ぎるのも、減らし過ぎるのも、望ましいことではない。
(中略)
ハーバード大学教授(中略)スティーブン・コスリンは、情報を盛り込み過ぎたり、減らし過ぎたりしないように警告している。「聴衆に詳細な情報を大量に浴びせかけることで、自分がどんなに頭が良くて、物知りで、用意周到であるかを見せびらかせたくなることもあるだろう。だが、もし情報がメッセージを伝える上で効果的でないのなら(中略)それはただ邪魔になるだけだ。」


また、「デザインの一般原則」として、次の7つの原則が紹介されています。
シグナル/ノイズ比
画像優位性効果
余白
コントラスト
反復
整列
近接
後半の4つは、本書の中でも述べられているのですが、良書「ノンデザイナーズ・デザインブック」と全く同じです。

最後の「次のステップ」で引用されている釈迦の言葉もステキです。

我々は自分が考えた通りの人間になる
――釈迦

これは「思いが行動を変え、行動が習慣になり、習慣が人生(その人)を変える」という話ですね(釈迦がこんなことを言っていたんですね。。仏教についても、もう一度勉強してみたいと思います)。

……というわけで、この本のテーマはプレゼンテーションですが、著者が言うようにこの本はメソッドではなく「アプローチ」について語っており、生き方そのものについても考え直す機会をもらえる良い一冊です。余談ですが、「僕も20年後くらいにこんな本が書きたいなぁ」と思いました。


追記
プレゼンテーションZenのサイトもあります。本はいったん出るとしばらくそのままですが、こちらは高い頻度で更新され続けています。
Presentation Zen