2010/08/31

On Talking Terms with Dogs: Calming Signals / Turid Rugaas

ON TALKING TERMS WITH DOGS: CALMING SIGNALS」を読みました。

この本は犬に特有の「カーミングシグナル」と命名されたジェスチャーについて解説した本です。著者はノルウェーのトレーナーであり行動分析学者であるトゥーリッド・ルーガス(Turid Rugaas)さん。

裏表紙には「カーミングシグナル」についての手短な解説が載っています。
She coined the phrase "calming signals" to describe the social skills, sometimes referred to as body language, that dogs use to avoid conflict, invite play, and communicate a wide range of information to other dogs -- and also humans.
意訳:
彼女(トゥーリッド)は、(犬の)ある社会的スキルに「カーミングシグナル」という名前をつけました。それは衝突を避けたり、遊びに誘ったり、他の犬(や人間)に幅広い範囲の情報を伝えたりするために犬が使うボディランゲージです。



目的
犬の行動面の習性(ボディランゲージ)に詳しくなって、犬の気持ちがわかるようになる。


目次
Preface - Vesla's Story
Forewords by Pat Goodman, Terry Ryan
1 Calming Signals: The Life Insurance Policy
2 Calming Signals: How to Identify and Use them
3 Some Case Histories
4 The Stressed Dog
5 Using Singnals in Practical Handling and Training
6 What Happens When a Dog Loses its Language?
7 Puppies and Calming Signals
8 Leadership and Parenthood
9 Your Choice
Epilogue
About the Author
Bibliography
By Same Authors



ポイント
まず、カーミングシグナルとは何なのかについて。

オオカミのカットオフシグナル
以前より、オオカミには「カットオフシグナル」(cut-off signal)という行動が現れることがわかっていた。それは、オオカミが別のオオカミをなだめるときに行う特定のボディランゲージである。

犬のカーミングシグナル
著者が見つけたところによれば、犬もオオカミの「カットオフシグナル」と似た行動パターンを持っている。トゥーリッドはそれを「カーミングシグナル」と呼ぶことにした。
(「カーミングシグナル」という言葉の生みの親はこのトゥーリッドさんだそうです)

カーミングシグナルという呼び名の理由
カットオフシグナルではなく「カーミングシグナル」という名前にした理由は、オオカミのカットオフシグナルよりも広範な状況下で犬がそのジェスチャーを使っていることから。他の犬をなだめる(カットオフする)場面よりもむしろ、未然に衝突を予防する場面で使われることが多かった。また、自分自身をリラックスさせるために使われることもあることがわかった。

衝突を避けようとする種
オオカミや犬は、衝突を避けようとする動物(conflict-solving animals)である。

犬がカーミングシグナルを使う場面
犬はなだめるべき対象がいる場合はすぐさまカーミングシグナルを使う。実は、犬は起きている間中ずっとメッセージを発し続けている。

カーミングシグナルは世界共通言語
どのタイプのシグナルを使うか頻度のちがいは種によって異なるが、世界中の犬がカーミングシグナルを使うことがわかっている。その意味で、カーミングシグナルは世界共通の言語である。カーミングシグナルがわかるようになれば、世界のどこに行っても犬としゃべることができる。

カーミングシグナルの種類
カーミングシグナルとしておよそ30種類のジェスチャーが確認されている。

カーミングシグナルを理解することのメリット
カーミングシグナルがわかるようになると、自分の犬が何を感じているのかを理解することができるし、犬に対する理解をもっと深めることができる。


以上です。・・・使われている英語はやさしいのです、一気にたくさん英語を読むと大変なので、まずは大枠の定義の部分だけ。次は具体的なカーミングシグナルの種類についてピックアップしていきたいと思います。

犬のジェスチャーがどういう意味を持っているかがわかると、犬の気持ちをより深く理解できるようになりそうです。本を読むだけでなく、実際に実践して見る目を養う必要があると思いますが、今後が楽しみ。面白いです。


おまけ
著者のトゥーリッドさんが代表を務めているヨーロッパのトレーナー団体のサイトです。
Pet Dog Trainers of Europe - Home Page - German

2010/08/29

ちょっと寄り道:Bloggerの標準エディタのボールド表示ボタンを有効活用する方法

今回は読書録ではなくブログシステムBloggerを使う上でのいちテクニックのお話です。

Bloggerの標準の投稿フォーム(エディタ)には、ワンクリックで文字をボールド表示に変えるボタンが付いています。
これが非常に簡単・便利なので、僕はこれを文章を強調したい場所で使って(strong的な意味合いで使って……)います。ただ、これだと、シンプルなボールド表示にしかなりません。なりませんというかこれはこれで正しいふるまいなのですが、僕が本来やりたいことは「強調」です。。ですので、見え方はボールドじゃなくてもいいし、もっと派手な見え方をしてもらってもいいくらいです。

……ということで、テンプレートのcssの部分をちょっといじりました。


やったこと
テンプレートの中のスタイルを記述する部分に次の一文を挿入しました。
.post-body span[style="font-weight: bold;"] {
color:#f26;
font-size:120%;
}



結果
BEFOREがこちら


そしてAFTERがこちら


少しだけ読みやすくなったでしょうか。一方で、デザイン的にちょっとださくなってしまったような。。。気のせいでしょうか。

同じようなことをしたい方がいらっしゃったらぜひご参考にしてください。


……こういうカスタマイズをするとhtml+CSSの本来の使い方から外れてソースが汚くなってしまいますが、利便性を優先してしまいました。。しばらく試してみて、あまりよくなければ元に戻します。

ビジョナリー・カンパニー / ジェームズ・C・コリンズ ジェリー・I・ポラス 山岡洋一訳 2回目



ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則」を読みました。数年前に読んだことがあるのですが、ざっと読んでそのままだったので再読しました。

本書は1994年に出版され(1995年には日本語版も出版)、10年以上にわたり読み続けられているビジネス書のベストセラーです。最近、続編の「ビジョナリーカンパニー3」が発売されましたね。

製品ライフサイクルや世代を越えて存続している一流企業を「ビジョナリーカンパニー」と定義し(本当はもっと細かく丁寧に定義しています)、収集した膨大な情報をもとにその特徴と具体的な方法論をまとめた一大研究の集大成、の一冊です。参考文献が約700、直接集めた一次情報も膨大な数に上り、私と同じ人間がやったとは思えない気の遠くなるような仕事です。。その成果がたった2,000円(!)で手に入るなんて。。内容に全く触れないとしても、これだけで、すごい。。。これぞまさにstanding on the shoulders of giants.

ちなみに原題は「BUILT TO LAST - Successful Habits of Visionary Companies」。そのまま訳すなら「存続するべく設立された会社たち。ビジョナリーカンパニーの成功習慣」でしょうか。日本語版のメインタイトルを「ビジョナリーカンパニー」としたのは、マーケティング的な意味ですばらしい判断だったと思います。ただ、このタイトルには弊害もあり、本書の本当のテーマは「長きにわたり一流であり続けている会社」であるのに対して、日本では「理念がある、先見的」といった意味を込めた「ビジョナリー」が前面に出過ぎてしまったかなという気はします。。

でもその部分を考慮に入れたとしても、この本の翻訳がすばらしいことに変わりはありません。




目的
「良い会社」の定義と、その作り方を学ぶ。
最近、「会社をより良くするにはどうすればよいか?」というのを考えています。そのときにまず決めるべきは「良りよくするとはどういうことか?」(ゴール)、次に「そのためにはどうすればいいか」(戦略)だと思います。その上で良書とされている本書を参考にしたいと思い、読みました。
(後の方でも述べますが、この本で定義されている「ビジョナリーカンパニー」は必ずしも「良い会社」ではないし、逆もまたしかりだと思います。「ビジョナリーカンパニー」と「良い会社」、ふたつの概念に共通部分はありますが、これらはもともとは別概念です。このあたりを混同して読むと、本書のメインメッセージを誤読してしまいます。)


目次
第1章  最高のなかの最高
第2章  時を告げるのではなく、時計をつくる
第3章  利益を超えて
第4章  基本理念を維持し、進歩を促す
第5章  社運を賭けた大胆な目標
第6章  カルトのような文化
第7章  大量のものを試して、うまくいったものを残す
第8章  生え抜きの経営陣
第9章  決して満足しない
第10章 はじまりの終わり
付録



内容
本書の内容をばっくりまとめました。



■ビジョナリーカンパニーの定義
以下の条件をすべて満たす企業
・業界で卓越した企業
・広く尊敬されている
・この世界に消えることのない足跡を残している
・50年を超える歴史がある
・CEOが世代交代している
・製品やサービスのライフ・サイクルをいくつか繰り返している

■ビジョナリーカンパニーの特徴
ビジョナリーカンパニーに共通する特徴は次のとおり。
・時を告げるのではなく、時計をつくるという考え方
(製品やサービスをつくるのではなく、会社をつくるという考え方)
・基本理念を維持し、進歩を促す具体的な仕組みを持っている
1.基本理念
2.進歩
3.具体的な仕組み

■ビジョナリーカンパニーをつくる具体的方法
本書では基本理念を維持し、進歩を促す具体的な方法(考え方と仕組み)を5つ挙げています。
基本理念:
・カルトのような文化
・生え抜きの経営陣
進歩:
・社運をかけた大胆な目標(BHAG:Big Hairy Audacious Goals)
・大量のものを試し、うまくいったものを残す(進化による進歩)
・決して満足しない(不安を持つ仕組みと長期を見据えた投資)

□誤読してしまいがちなポイント(僕自身がかつて誤読しました……)
本書は次のような主張はしていません。ここを読み違えると、違ったビジョナリーカンパニー観を持ってしまいます。

―「ビジョナリーカンパニーとは、基本理念を維持し進歩を促す仕組みを持った企業である」
これが一番誤読してしまいがちなポイントだと思います。
本書のビジョナリーカンパニーの定義は、あくまでも上記の「一流であり続けている企業」です。そう定義した企業群が(結果として)共通して備えていたのが「基本理念を維持し進歩を促す仕組みを持っている」という特徴です。こちらは定理です。この定義と定理を混同するとわけわからなくなります。

―「ビジョナリーカンパニーは良い会社である」
著者らがやったのは、あくまでも科学的なアプローチのもとに、「長きにわたって一流であり続けている会社」の特徴を調べた研究に過ぎません。そもそも、「良い会社」に客観的・普遍的な定義を与えること自体が難しい話だと思います。

―「すべての会社はビジョナリーカンパニーを目指すべきである」
この本に書かれている経営者や企業家へのメッセージは、「もし例に挙がっているような企業(本書が定義する「ビジョナリーカンパニー」)を作りたいのであれば、参考になる情報があります」程度のものです。

―「基本理念を維持し、進歩を促すようにしてさえいれば、必ず時代を越えて一流であり続けられる」
十分条件と必要条件を混同して、無理やり帰納的に結論を出せばこういう結論が出てきてしまいます。
しかし、「基本理念を維持し、進歩を促す」というのは、今回研究対象となった「ビジョナリーカンパニー」に偶然たまたま一致した特徴であって、「時代を越えて一流であり続ける」ための十分条件ではありません。……そう考えてみればこれは経営学全般に言えることかと思います。経営学では「Aさえやれば必ずBになる」のA(十分条件)を出すということがそもそも原理的にできません。このあたりも間違いがちです(僕自身が……)。

……1)あくまでも科学的アプローチに基づいているということ、2)(「すべての会社はビジョナリーカンパニーを目指すべきである」などの)倫理観に関わる部分に立ち入っていないこと――この2点が本書が使いやすく、信頼に足る理由だと僕は思います。


ピックアップ
以下、本書からいくつか重要なポイントだと思えた箇所をピックアップします。
ひとりの指導者の時代をはるかに超えて、いくつもの商品のライフサイクルを通じて繁栄し続ける会社を築くのは、「時計をつくること」である。
(中略)会社を築くこと、つまり、時を刻む時計を作ること
(中略)建築家のようなやり方で、ビジョナリー・カンパニーになる組織を築くことに力を注ぐ。こうした努力の最大の成果は、(中略)会社そのものであり、その性格である。
「会社こそが作品である」という考え方。

わたしたちの調査によれば、ビジョナリー・カンパニーの「時を刻む時計」の重要な要素は、基本理念、つまり、単なるカネ儲けを超えた基本的価値観と目的意識である。
基本理念を持つことから始まる、というお話。

基本理念 = 基本的価値観 + 目的
基本的価値観 = 組織にとって不可欠で不変の主義。(中略)
目的 = (中略)会社の根本的な存在理由。(中略)
基本理念のシンプルでわかりやすいブレークダウン。

基本理念を、文化、戦略、戦術、計画、方針などの基本理念ではない慣行と混同しないことが、何よりも重要である。(中略)少なくともビジョナリー・カンパニーになりたいのであれば、基本理念だけは変えてはならない
基本理念とは、「それだけは決して変えない」もの。基本理念以外はすべて環境に即して変えていいもの。

組織を築き、経営している読者に向けた本書の主張のなかで、何よりも重要な点をひとつあげるなら、それは、基本理念を維持し進歩を促す具体的な仕組みを整えることの大切さだ。これが時計をつくる考え方の真髄である。
ここに、1)基本理念、2)進歩、3)具体的な仕組み、という話が出て来ます。

社運をかけた大胆な目標――リスクが高い目標やプロジェクトに大胆に挑戦する。
カルトのような文化――すばらしい職場だと言えるのは、基本理念を信奉している者だけであり、基本理念に合わない者は病原菌か何かのように追い払われる。
大量のものを試して、うまくいったものを残す――多くの場合、計画も方向性もないままに、さまざまな行動を起こし、なんでも実験することによって、予想しない新しい進歩が生まれ、ビジョナリー・カンパニーに、種の進化に似た過程をたどる活力を与える。
生え抜きの経営陣――社内の人材を登用し、基本理念に忠実な者だけが経営幹部の座を手に入れる。
決して満足しない――徹底した改善に絶え間なく取り組み、未来に向かって、永遠に前進し続ける。
今回の対象企業の多くで見つかった具体的な仕組みの例。

ビジョナリー・カンパニーの真髄は、基本理念と進歩への意欲を、組織のすみずみにまで浸透させていることにある。
基本理念と進歩への意欲を言葉にしているだけ、トップが思っているだけでは十分でない、とのこと。

一貫性を達成するためには、働き続けるしかない。以下に、いくつかの指針をあげておこう。
1 全体像を描く
2 小さなことにこだわる
3 下手な鉄砲ではなく、集中砲火を浴びせる
4 流行に逆らっても、自分自身の流れに従う
5 矛盾をなくす
6 一般的な原則を維持しながら、新しい方法を編み出す
具体的な仕組み作りにおいて重要な「一貫性」を保つ上で参考にすべき指針。

本書を読んで、今後のビジネスに活かし、周囲の人たちに伝える教訓として、以下の4つの概念だけは覚えておいてほしいと願っている。
1 時を告げる予言者にはなるな。時計をつくる設計者になれ。
2 「ANDの才能」を重視しよう。
3 基本理念を維持し、進歩を促す。
4 一貫性を追求しよう。
本書のメインメッセージをまとめた部分。

(「ビジョナリー・カンパニーを築くには適していない人はいるのか」という問いかけに対する回答の一部として……)
ほとんどいない。適していないと言えるのは、長期にわたってねばり強く仕事を進めていくのを望まない人、成功すれば自己満足して努力しなくなる人、基本理念を持たない人、自分が去ったあとの会社の姿に関心を持たない人だけである。
進歩への意欲がないのであれば、(中略)ビジョナリー・カンパニーを築くには適していない。
目的を持った価値観を重視する会社にすることには興味はなく、カネさえ儲かりさえすればよいのであれば、ビジョナリー・カンパニーを築くには適していない。
ここで、誰もがビジョナリー・カンパニーを目指すべきである、とは言っていない。「~人だけである」と限定して言ってますが、逆に、これらのどれにもあてはまらない人、つまり「ねばり強く仕事を進めることを望んでいて、成功後も絶えず努力し続けて、基本理念を持ち、自分が去った後の会社にも強い関心を持っている人」がどれだけいるか、、、と考えるとむしろそちらが疑わしいような気もします。。

(「調査結果が21世紀になれば時代遅れになってしまうのではないか」という問いかけに対する回答の一部として……)
わたしたちの調査結果を企業に適用するにあたっては、創意工夫が必要となる。わたしたちはあえて、「ビジョナリー・カンパニーをつくる10の方法」といったノウハウ本のスタイルを避けてきた。(中略)手軽なノウハウ本に精巧に秘訣を求めるというのは、ビジョナリー・カンパニーがこれだけはやらないことである。あなたにも名画がかけますというキットを、ミケランジェロが買うようなものではないか。ビジョナリー・カンパニーを築くのは、設計の問題であり、偉大な設計者は一般的な原則を活かすのであって、決められた手順に機械的に従っていくわけではない。
ミケランジェロの例がわかりやすいです。そもそもビジョナリー・カンパニーはマニュアル志向で到達できるレベルではない、ということでしょうか。


感想
「製品やサービスではなく、会社自体を作品と考える」という発想がなかったので、そこでまず衝撃を受けました。

基本理念と進歩。それらの具体的な仕組み。。。自分のキャリア観、ビジネス観に大きな影響を与えてくれた一冊だと思います。

今後のITの進化によって、会社と外部の境目、会社の輪郭がますますあいまいになっていくかと思いますが、この研究成果はまだまだ使えるものだと思います。また、会社にかぎらずあらゆる組織、コミュニティに通用する考え方だと思うので、自分の人生で実際に活かしていきたいと思います。

これだけの内容が2,000円ほどで手に入るなんて、本当にすごい時代です。。

仕事を通じて、次の世代に残すものを作りたい、という方にぜひ読んでいただきたい一冊です。


2010/08/27

英語耳ドリル 発音&リスニングは歌でマスター / 松澤喜好


英語耳ドリル 改訂版 発音&リスニングは歌でマスター」を読みました。読みました、というよりも、読んで現在実践中です。

きっかけは、この本を奥出直人先生(KMD:慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)がブログで紹介されていたのを読んだことです。

博士課程の学生は独学で英語を学ぼう」という話の文脈の中で、奥出先生がこう書かれていました。
『英語耳ドリル』ではfly me to the moonを歌う。これだけで良いくらいだ本の指示通りに徹底して繰り返す。ここで発音して耳をつくらないと先に進まない。音読の効果が出るのもこの壁を越えてからだ。

奥出先生は博士課程の学生が英語を学ぶ最初のステップに「音読」を位置づけていて、そこを確実にやっておくことがその後の上達の基礎になる、というニュアンスのことをおっしゃっています。ちなみに、奥出先生が紹介されていた「英語上達のステップ」は次のとおりです。
1.まず音読
2.次に文法
3.ヒアリング 「ディープリスニング」
4.発音記号
5.語彙

奥出先生のブログを読むかぎり、英語には「これだけやれば大丈夫」というホームラン的なやり方はないようで、文法、聞く、しゃべる、語彙、どれもおろそかにせず、まずは基礎をしっかりと固めることが大切のようです。スポーツと同じですね。読み、書き、しゃべり、いずれこのどこかに特化するとしても、まずは基礎を一通り確実にしてから派生した方が良さそう。


目的
英語力向上。

今の仕事の中で英語を使う機会はあまり作れなさそうなので、仕事で直接使うことは目指さず「海外のビジネス書を読んで、このブログで紹介できるレベル」を目指したいと思います。2年後くらいに日本版のKindleが3G対応で出たら、、、英語の電子書籍をばりばり読みたいと思っています。楽しみ。


目次
はじめに
この本の使い方
第1章 発音できない音は聞き取れない
第2章 Parrot's Law
第3章 Parrot's Law ステップ2
第4章 発音・リスニングQ&A
あとがき


内容
良い素材(曲と短い会話)を、完全に身に着くまで繰り返し聞き続ける」という英語力向上のアプローチを「Parrot's Law」(フクロウの法則)と名付けて、その特徴とメリットが紹介されています。また、Parrot's Lawを実践するためのCD+歌詞が付属しているので、理論を知るだけでなく、すぐに勉強を始めることができます。

「Parrot's Law」の最初のステップは、「1つの曲を300回聞く」こと。300回と聞くとすごい数に聞こえますが、実際、ものすごいです。でも、僕の場合はやり始めて1週間経った今、すでに130回くらいまで行っています(iPodでカウント)。本を読む間やぼーっとしている間、会社への行き帰りなどにはずっと聞き続けています。「300回聞き終えた頃にはかなり聞こえるようになってる!」と信じてやっていると、意外と苦ではありません。曲自体もステキな曲なので、むしろ楽しい。

300回同じペースでひたすら聞くのではなく、最初の100回は~、次の100回は~、最後の100回は~、と聞き方を変えていくのもこの方法のポイントのようです。

僕の場合は、80回を越えたぐらいから、ひとつひとつの音がしっかり聞こえてくるようになりました。完璧というにはほど遠いですが、最初全然聞こえず絶望的な気分になったのから比べると、すごく上達。続けてよかったです。こういうことって英語に限らずよくあります。最初に諦めちゃいけないですね。


Parrot's Lawのコツ
コツは、曲を聴くのと並行して、基本の発音記号をしっかりと覚えることです。すでにきちんとできてる人の場合はいいのですが、僕の場合は発音記号をわかったつもりになっていたので、とくにかくココがポイントでした。

本書には「ミニ発音バイエル」というのが入っているので、まずはそこに挙げられている子音23個と母音19個をまず確実に覚える。いい加減に覚えない。とにかく確実に覚える。日本語とは全く異なる筋肉の使い方を覚える。口と舌の使い方を読んで理解し、実際に発音する。続ける。これらのことをちゃんとやるだけで、曲の聞こえ方がガラリと変わる瞬間がいつかやってきます。その一瞬が来たときには、ゾクゾクします。

Parrot's Lawを実践中の今、今までの僕の英語力向上を阻んでいたのがこの「発音の基礎」にあったことがとてもよくわかります。。
発音記号がわかると、嘘のようにグイグイ聞こえるようになってきます。本当に不思議。

英語力が伸び悩んでいる方には、ぜひ、だまされたと思って、このParrot's Lawをやっていただきたいです。まずは1ヶ月!300回から。

といっても僕はまだ130回程度なので、引き続き楽しみつつがんばります。


おまけ
著者の松澤 喜好さんのサイトはこちら。非常に充実しています。
英語・発音・語彙/英語耳


2010/08/21

Webディレクション教科書 / 石井歩


Webディレクション教科書」を読みました。

この本を買ったのは、いまから2~3年前。その頃ウェブ制作業務にかかわっていたのですが、仕事の全体の流れが見えず「自分はいまどこを担当しているのか」といったことや「今後キャリアステップとしてどういう方向性があるのか」といったことがわからなかったため、おおきな見通しを立てるために買いました。


目的
2~3年前に買って読んだのを今回再読しました。その理由は、はじめて読んだころから2年ほどたった今、自分のウェブ制作への理解がどの程度深まったのか知りたかったためです。そして、わかる部分とわからない部分を把握するために読みました。

目次
大きく2つのパート「プロセス編」と「知識編」に分かれています。
パート1 Process of Web Desigin プロセス編
・Planning 企画
・Production 制作
・Operation 運用
パート2 Knowledge of Web Design 知識編
・Information Design 情報デザイン
・Web Usability Webユーザビリティ
・Related Information 関連知識
制作の流れをとおして全体像を見たいときは「プロセス編」、必要な知識という切り口で全体像を見たいときは「知識編」を読む形になります。

この本の良いところは、この本自体がウェブ制作の手法を使って作られているという点です。この本がお手本になっています。たとえば
・きれいなツリー構造の構成
・内容が一目でわかるキャッチ・ヘッドライン
・現在地がわかるパンくずリスト
・同じく現在地を示すラベル
・図の多用
などの工夫がなされています。

ピックアップ

この本のなかから特に学びとなったポイントをピックアップしてみたいと思います。

Web制作プロダクションにおける役割
プロデューサー
Webサイト制作プロジェクトの総責任者

Webディレクター
Web制作の進行を取り仕切る現場監督

Webデザイナー
Websだいとのインターフェイス、ディテールデザインの責任者

コーダ―

エディター
いわゆる編集者。コンテンツ内容に関する責任者。

コピーライター
Webサイト上で使用するコピーを作成

イラストレーター
Webサイト上で使用するイラスト

カメラマン
Webサイト上で使用する写真

CGデザイナー
デザイナーの範疇を超えたアートとしても通用する作画を担当

プログラマー
プログラムを作成

プランナー
Webサイトの企画を担当

フラッシャー
Flashムービーの作成


Webサイト制作のワークフロー
ウォーターフォール
企画→設計→制作→運用

企画
オリエンテーション→企画立案→サイトマップ作成→ワイヤーフレーム作成→デザインカンプ作成→システム設計→プロモーション構想→見積書作成→スケジュール作成→プレゼンテーション

設計
作業項目リストの作成→ディレクトリマップ作成→使用プログラム決定→デザインガイドライン策定→スタッフの決定→Webサーバーの仕様決定→運用計画

制作
制作環境の確認・準備→詳細スケジュールの決定→制作ルールの決定→デザインカンプの調整→コーディング→プログラミング→クライアントチェック→校正・デバッグ→ローンチ

運用
運用体制の確認→予算確保→定期更新→追加ページ制作→リニューアル→常時監視体制の確立→アクセス解析→随時チューニング

スパイラル
要件分析→設計→実装→テストを繰り返し

ロン・メイス氏のユニバーサルデザインの定義
1.誰にでも公平に使えること
2.使ううえでの自由度が高いこと
3.簡単に、直感的に扱えること
4.情報を容易に知覚できること
5.失敗を容認すること
6.少ない力で操作できること
7.使用のために適切な大きさや空間が確保されていること

(英語)
1. Equitable Use
2. Flexibility in Use
3. Simple and Intuitive Use
4. Perceptible Information
5. Tolerance for Error
6. Low Physical Effort
7. Size and Space for Approach and Use

ISO規格のユーザビリティの定義(ISO 9241)
ユーザビリティ:
特定の利用状況において、特定のユーザによって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率、ユーザの満足度の度合い。
有効さ (Effectiveness):
ユーザが指定された目標を達成する上での正確さ、完全性。
効率 (Efficiency):
ユーザが目標を達成する際に、正確さと完全性に費やした資源。
満足度 (Satisfaction):
製品を使用する際の、不快感のなさ、および肯定的な態度。

ヤコブ・ニールセン博士のユーザビリティの定義
1.学習しやすさ
2.効率性
3.記憶しやすさ
4.エラー
5.主観的満足度

加法混色と減法混色
加法混色(RGB)
加法混色は、レッド、グリーン、ブルーの可視光線を色材とします。それぞれの色を100%の割合で掛け合わせると白の表現となります。

減法混色(CMYK)
印刷に使われている方法で、何色かの色を混ぜ合わせることによってさまざまな色を表現しています。一般的にはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクやトナーを、状況に応じてかけ合わせ、多くの色を表現しています。

・・・以上です。

これ一冊ですべてを把握するというよりは、この本をベースとして、この本で全体像の見通しを立てて、もしもっと掘り下げたい部分があればそこは別途本を買うなりほかの方法で情報を集めるなりする、という使い方がいいのではないかと思いました。

2010/08/19

28歳からのリアル / 人生戦略会議



会社の人から薦めてもらって「図解 28歳からのリアル」という本を読みました。


目次
自分には何ができるのか。自分には何ができないのか。
28歳+ライフスタイル
28歳+仕事
28歳+マネー



感想
こういう類の本は、「よく生きる」ことよりも「賢く生きる」ことをよしとしている感じがあるので食わず嫌いしていたのですが、読んでよかったです。

Amazonの書評欄に
ステレオタイプ、マニュアル化という言葉がぴったりくる。
全く思いの感じられない本。
と書いている方がいて、「なるほど、そうも読めるなぁ」と思ったのですが、僕自身はこの本を読んで、「ステレオタイプを知る」「相場を知る」ということも役に立つように思いました。

「他人と比べて自分の幸福度をはかる」ためではなく、あくまでもまず人生の見通しを立て、目標・生きがいを明確にするための参考情報として「相場を知る」のであれば、こういう本も良いかと思います。読み方、気をつけないと。


ピックアップ
モテ男の条件
性格:やさしい、包容力がある、おもしろい、気が利く
仕事:仕事に情熱がある、仕事がデキる
イベント:誕生日、クリスマスなどの記念日を大切にする
(抜粋)

こうやって「複数の切り口を設けて自分のことを振り返る」ということをやる機会があまりないので、ハッとなりました。

28歳の趣味ベスト10
 1.音楽鑑賞
 2.映画鑑賞(自宅で)
 3.ゲーム
 4.映画鑑賞(映画館で)
 5.カラオケ
 6.読書
 7.遊園地、動植物園、水族館など
 9.スポーツ観戦
10.料理・菓子作り
※総務省統計局「生活基本調査」(2006年)25~29歳男女のデータより

一般にどういうことがメジャーな趣味になるのか、を知るデータとして素朴に興味をかきたてられました。

使える資格はどれだ?!
中小企業診断士 合格率:4%、難易度:★★★、汎用度:★★。
販売士2級 合格率:55%、難易度:★、汎用度:★★。

興味がある資格の価値。

給料で重要なのは「手取り」だけじゃない!
差し引かれるお金が、将来の安心につながっている。
○所得税・住民税
 所得税は国に、住民税は都道府県と市区町村に払うお金です。
○健康保険料
 病人やケガ人が支払う治療費や薬代にあてられるお金です。
○介護保険料
 40歳を超えた人が負担するお金なので、40歳未満の場合は0。
○厚生年金保険料
 年金に使われるお金。
○雇用保険
 失業中の人の生活保障や再就職支援に使われます。
こういうものをまとめて社会保険料と呼び(以下略)

わかっているようでよくわからない、天引きのお金。


あくまで、一意見、ひとつの参考情報として読むには良い本かと思います。僕なんかは、こういう「リアル」な部分から目を背けて根拠のない楽観主義に陥ってしまいがちなので、、勉強になりました。こういうリアルな部分も見つつ、小さくまとまらず大きなビジョンを描いて、一瞬一秒を大切に、よく生きていきたいものです。

2010/08/14

映画:インビクタス 負けざる者たち


インビクタス 負けざる者たち」を観ました。

内容
物語の舞台は、90年代の南アフリカ共和国。大統領になって間もないネルソン・マンデラと南アフリカラグビー代表のキャプテン。この2人を中心に物語は進みます。

マンデラが大統領になったばかりのころ、南アフリカでのラグビーワールドカップ初開催がちょうど1年後に控えていました。

映画なので脚色はある程度あるかとは思いますが、基本的には史実にもとづいて作られているようです。

ストーリーについて詳しくはYouTubeの公式の予告編やAmazonの内容紹介欄にゆずるとして、このくらいで。

インビクタス 予告編



目的
半分は、エンタテイメントとして楽しむために観ました。もう半分は、困難な状況のなかで強いリーダーシップを発揮したマンデラ大統領に学ぶため。


観た感想
良かった、です。

予告編や友人の話からある程度内容を知った上で観たため、事前の期待値から大きく外れることもなく、淡々と観ることができました。それでも、素朴に感動し、さまざまなことを感じました。特に、「リーダーシップのあり方」や「魅力的なビジョンを掲げることの大切さ」「一生懸命やることの大切さ」を学ぶことができたと思います。

なかでも印象に残ったのがマンデラのこの言葉です。
Forgiveness starts here. Forgiveness liberates the soul. It removes fear. That is why it is such a powerful weapon.
(意訳)
赦すことをここから始めよう。赦しは魂を解放し、怖れを取り除く。赦すということは、それほど強力な武器になるのだ。

この映画を見て、「赦す」ということがいかに難しいか、ということを改めて思いました。人への「感謝」や「貢献」、高い目標への「挑戦」などは、意思の力でがんばればまだどうにかなるような気がします(それも難しいですが)。けれど、マンデラ大統領がやったような、「自分や家族、仲間たちを傷つけ、虐げてきた人たちを赦す」というのはどれほど難しいことだろう、と思います。感謝することや貢献することよりも難しい、「赦す」ということ。

I am a master of my fate, I am a captain of my soul.
(意訳)
私の運命のマスターは私であり、私の魂のキャプテンは私である。

字幕では「我が運命を決めるのは我なり。我が魂を征するのは我なり。」と訳されています。これは、映画のタイトルにもなっている、19世紀の詩人ウィリアム・アーネスト・ヘンリー(William Ernest Henley)(1849–1903)の詩「invictus(インビクタス)」の最後の一節だそうです。
インビクタスという詩について調べてみたところ、全文はこんな感じだそうです。
Out of the night that covers me,
Black as the pit from pole to pole,
I thank whatever gods may be (どんな神であれ感謝する)
For my unconquerable soul. (支配されぬ我が魂に)

In the fell clutch of circumstance
I have not winced nor cried aloud.
Under the bludgeonings of chance
My head is bloody, but unbowed.

Beyond this place of wrath and tears
Looms but the Horror of the shade,
And yet the menace of the years
Finds and shall find me unafraid

It matters not how strait the gate, (ゲートが真っ直ぐかどうかは関係ない)
How charged with punishments the scroll, (どれほどの虐げが続こうとも)
I am the master of my fate: (私の運命のマスターは私である)
I am the captain of my soul. (私の魂のキャプテンは私である)

魂を鍛えるための第一歩は、こうやって「私は誰なのか」を自分で決めてしまうこと、決意すること、でしょうか。

少しずつでもいいので、こういう考えとそれに沿った行動を日々の習慣の中に取り入れていきたいものです。




参考にさせていただきました
Invictus - Wikipedia, the free encyclopedia
究極の楽しさ創造の達人 ネルソン・マンデラ元大統領を知ろう! - モチベーションは楽しさ創造から

インビクタス/負けざる者たち(字幕版)

2010/08/11

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら / 岩崎夏海 2回目

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」を読みました。2回目です。

前回読んだときはストレートにドラッカーの「マネジメント」をおおづかみに理解したいと思って読んだのですが、今回はひととおり流れは知っているので、ちょっと角度を変えて読んでみました。

やったのは、疑問を持って、その答えを探しながら読む、ということ。

「なぜ、主人公の女子高生はドラッカーを読むだけで成功したのか?」


この本を2回目読んで得た僕なりの答えは次のとおりです。ポイントは4つほどあります。


読むだけでなく、実践したから
何よりまず「実践した」ということ。これがひとつめの(そして最大の)理由です。「やらなきゃ成功しない」というのは言うまでもなく当たり前のことなのですが、ついつい勘違いしてしまいがちです。知識だけ得て実践はせず、「うまく行かないのはなんでだろう」と考えても何も出てきません。この単純なことを僕は忘れがちです。

基本に忠実に、脇道にそれずに実践したから
普通の生活には、誘惑も刺激もたくさんあります。だから、良い意味でも悪い意味でも気が散ってしまいがちです。「そういう物語だから」で片付けるのもありですが、でもこの主人公の「忠実さ」から大いに学ぶべきことがあります。

他人のことを知ろうと努め、理解するところまで行ったから
ドラッカーのマネジメントにも「顧客の定義から始める」ということが書かれていますが、それと同じように、この物語の主人公は他人(顧客)のことを知る努力をし、一定の理解に達するまで突き詰めています。これも大事なことだとはわかりつつも、現実にはなかなかできないな、、と思います。

よくわからないことについては、あくまで具体的に考え続けたから
この物語の主人公はドラッカーに触発されて「野球部の事業とは何か?」「野球部の顧客とは誰か?」という問いを立て、抽象論ではなく具体的に考え続けることによって、ひとつの答えにたどり着きます。これもまた、現実にはなかなかできないことです。適当にその場その場で答えらしきものを作ることはできるのですが、僕の少ない実践経験から考えて、ゆるぎない確固とした「事業の定義」「顧客の定義」を作るというのは非常に難しいものです。。


……以上です。

この本からは、「マネジメント」の中身だけではなく、こういった「姿勢のあり方」も学べるのかな、と思いました。読み手が期待値さえ間違わなければ、良書です。

2010/08/09

映画:いぬのえいが



今回は映画です。映画「いぬのえいが」を見ました。

内容

犬にまつわる6つのエピソードをひとつに集めた映画です。ストーリー間につながりはなく、一話一話完結したエピソード集になっています。

感想

全体的に間(ま)がやや長めで、展開の遅さに少し退屈してしまいました。。それでも、犬を飼っていれば「あるある!」と共感するシーンや思わず笑ってしまうシーンがあり、リラックスして楽しめる良い映画だと思います。



中でも特に良かったのは、最後の「ねぇ、マリモ」というエピソード。

ストーリーも音楽も、もうはなっから泣かせに来ているというのはわかるのですが、それでも、見てて泣かずにはいられませんでした。

ひとつひとつのシーンを見るうちに、思わずマリモと自分の犬とを重ね合わせて見てしまいました。

・犬がはじめて家に来たときのこと
・犬にいたずらされたこと
・犬にいじわるしてしまったこと
・楽しかったこと
・怒ってしまったこと
・気づいたら思ってたよりも早く犬が年を取ってしまっていたこと・・・

毎日顔を合わせ、犬の存在が当たり前になるとついつい忘れてしまう犬を飼うことの悲しさと喜び。犬のやさしさ。かけがえのなさ。

そんなものを思い出させてくれる、素敵なストーリーです。

原作は同名の絵本「ねえ、マリモ」です。
ねえ、マリモ




犬にもっとやさしくしよう。。

2010/08/08

夜と霧 新版 / ヴィクトール・E・フランクル 池田香代子



夜と霧 新版」を読みました。

「夜と霧」は、第2次世界大戦中にナチスの強制収容所に閉じ込められた著者が、心理学者としての視点でつづった収容所体験談です。「夜と霧」というのは日本語版のみのタイトルで、もともとは「心理学者、強制収容所を体験する」というタイトルのようです。


著者がどういう人で、どういう経緯で収容所に入ったかについては、旧版訳者・霜山氏の解説に詳しく書かれています。

著者ヴィクトール・E・フランクルはウィーンに生まれ、フロイト、アドラーに師事して精神医学を学び、ウィーン大学医学部神経科教授であり、また同時にウィーン市立病院神経科部長を兼ね、(以下略)。

彼はユダヤ人であったから。ただそれだけの理由で、彼の一家はほかのユダヤ人と共に逮捕され、あの恐るべき集団殺人の組織と機構を持つアウシュビッツ等に送られた。そしてここで彼の両親、妻、子供たちは、或いはガスで殺され、或いは餓死した。彼だけが、この記録の示すような凄惨な生活を経て、高齢まで生きのびることができたのである。


モノ同然に扱われる「収容所」の中で自身酷い仕打ちをされ、家族も友人も失うという壮絶な体験――それを乗り越えて、振り返り、ひとつの本に仕上げる。その裏にある使命感というか意思の力というか、、、その凄まじい力は僕の想像を超えています。。

現代の日本に生きる僕が、著者が体験したような継続的な極限状態に陥ることはあまり考えられません。ですので、「戦争の怖さ」や「極限状態でわかる人間の本質」を少しでも知るためには、こういう本がとても役立ちます。改めて、時空を超える本や文字ってすごいなぁと思います。


目次
心理学者、強制収容所を体験する
第一段階 収容
第二段階 収容所生活
第三段階 収容所から解放されて
『夜と霧』と私―旧版訳者のことば
訳者あとがき



ピックアップ
本書の中からココ!という部分をピックアップします。

まず、愛とその力について。
愛は人が人として到達できる究極にして最高のものだ、という真実。
(中略)
人は、この世にもはやなにも残されていなくても、心の奥底で愛する人の面影に思いをこらせば、ほんのいっときにせよ至福の境地になれるということを、わたしは理解したのだ。
収容所に入れられ、なにかをして自己実現をする道を断たれるという、思いつくかぎりでもっとも悲惨な状況、できるのはただこの耐えがたい苦痛に耐えることしかない状況にあっても、人は内に秘めた愛する人のまなざしや愛する人の面影を精神力で呼び出すことにより、満たされることができるのだ。


次に、人生とはどんなものかについて。
並みの人間であるわたしたち、凡庸なわたしたちには、ビスマルクのこんな警告があてはまった。
人生は歯医者の椅子に座っているようなものだ。さあこれからが本番だ、と思っているうちに終わってしまう
これは、こう言い替えられるだろう。
「強制収容所ではたいていの人が、今に見ていろ、わたしの真価を発揮できるときがくる、と信じていた」
けれども現実には、人間の真価は収容所生活でこそ発揮されたのだ。おびただしい被収容者のように無気力にその日その日をやり過ごしたか、あるいは、ごく少数の人びとのように内面的な勝利を勝ちえたか、ということに。

僕は、「ここじゃなければ、もっと恵まれた環境なら、僕はもっと高いパフォーマンスを発揮できるのに……」なんて甘ったれた考えが頭に浮かぶことがあります。。「さあこれからが……」と考えるのではなく、「今、ここがずっと本番であること」「自分は舞台の上に立ち続けているということ」を意識し続けないといけないですね。。がんばろ。

すでに述べたように、強制収容所の人間を精神的に奮い立たせるには、まず未来に目的をもたせなければならなかった。被収容者を対象とした心理療法や精神衛生の治療の試みがしたがうべきは、ニーチェの的を射た格言だろう。
「なぜ生きるかを知っている者は、どのように生きることにも耐える」
したがって、被収容者には、彼らが生きる「なぜ」を、生きる目的を、ことあるごとに意識させ、現在のありようの悲惨な「どのように」に、つまり収容所生活のおぞましさに精神的に耐え、抵抗できるようにしてやらねばならない。

目的が現状の解釈を180度変える。良い目的が、良い世界認識を作る。

必要なのは、生きる意味についての問いを百八十度方向転換することだ。わたしたちが生きることからなにを期待するかではなく、むしろひたすら、生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題なのだ、ということ(以下略)。
(中略)
生きることは日々、そして時々刻々、問いかけてくる。わたしたちはその問いに答えを迫られている。考え込んだり言辞を弄することによってではなく、ひとえに行動によって、適切な態度によって、正しい答えは出される。生きるとはつまり、生きることの問いに正しく答える義務、生きることが各人に課す課題を果たす義務、時々刻々の要請を充たす義務を引き受けることにほかならない。
(中略)
生きる意味を一般論で語ることはできないし、この意味への問いに一般論で答えることもできない。ここに生きることとはけっして漠然としたなにかではなく、つねに具体的ななにかであって、したがって生きることがわたしたちに向けてくる要請も、とことん具体的である。この具体性が、ひとりひとりにたった一度、他に類を見ない人それぞれの運命をもたらすのだ。

生きる目的を外部に問うのではなく、自分に投げかけ、自分が答えること。答えは一人ひとりの具体的な生き方の中にしかない、ということ。

人間は苦しみと向き合い、この苦しみに満ちた運命とともに全宇宙にたった一度、そしてふたつとないあり方で存在しているのだという意識にまで到達しなければならない。

「自分」も「いま」も、たったひとつしかない、ということ。

ひとりひとりの人間にそなわっているかけがえのなさは、意識されたとたん、人間が生きるということ、生き続けるということにたいして担っている責任の重さを、そっくりと、まざまざと気づかせる。



最後のピックアップは、過酷な体験を経て、著者がたどり着いた結論にあたる部分。「人間とは」という究極の問いに答えています。
人間とはなにものか。人間とは、人間とはなにかをつねに決定する存在だ。人間とは、ガス室を発明した存在だ。しかし同時に、ガス室に入っても毅然として祈りのことばを口にする存在でもあるのだ。

人間は、自分とその生きる目的を決める存在である、ということ、でしょうか。

…以上です。


ボーっとしてたらついついダラダラと日々を過ごしてしまいますが、一瞬一瞬を極限状態に生きているつもりで、今ここを大切にしながら生きていきたいものです。言葉ではなく行動でもって。。。

2010/08/07

日本でいちばん大切にしたい会社 / 坂本 光司 2回目



日本でいちばん大切にしたい会社」を読みました。今回が2回目です。

以前書いたときは全体を広く浅く紹介するということをやったので、今回は一ヶ所に絞ってみたいと思います。

本書の中で紹介されている5社の中に「杉山フルーツ」というフルーツ店があります。静岡県富士市の吉原商店街という商店街の一角にお店があるそうです。

杉山フルーツの特徴は、サービスクオリティの高さ。きっかけは1990年代に起こった商店街の集客力低下。そのときに、サービスクオリティを向上する戦略を打ち立てたそうです。



杉山フルーツの特徴
1.「贈り物」需要への特化
2.親切丁寧な接客
3.年中無休
4.楽しいPRイベント


1.「贈り物」需要への特化
・ほぼ毎日、経営者の杉山清さん自身が市場に行き、仕入れをする
・品物によっては産地、農家まで出向いて買い付けをする
・自分たちが食べて満足しない商品は売らない
・仕入れてきた商品の中から傷んだ商品は必ず排除する
 ↓
 「価格は高いかもしれないが、商品に間違いがない」という信頼に


2.親切丁寧な接客
・一人暮らしの母に特別な果物セットを毎月送ってほしいという要望に応える
・採算度外視で新婚夫婦にお祝い
・「お客様の喜ぶ姿を自分の目で確かめるのが、最大のモチベーション」


3.年中無休
・「お客様の都合を考えると年中無休になる」


4.楽しいPRイベント
・果物の配送・配達に使うバンの車体の全面に果物の絵
・みかん100箱売上記念セール
・みかんの産地五か所味比べ
・りんごの皮むき競争
・果物の絵手紙コンクール





おまけ1
本書の中に次のような一文がありました。
これからの小売店は、メーカーと同じです。製造業的小売店、サービス業的小売店、これらがこれからの生き残り法でしょう。

まさにそのとおりだと思います。マイケル・トレーシーとフレッド・ウィアセーマによる価値基準による戦略の3分類
・製品リーダーシップ
・卓越したオペレーション
・顧客との親密さ
のうち、通常の小売店が目指すべき方向性は「製品リーダーシップ」か「顧客との親密さ」のいずれかをとことん追求することだと思います。小売が製品リーダーシップを取るためにはメーカー機能を持ち「製造業的小売店」になる、顧客との親密さを得るためにはサービスクオリティを高めて「サービス業的小売店」になる、以外にありません。。


おまけ2
本書のコラムで紹介されている9社
株式会社ファンケルスマイル
ジョンソン・エンド・ジョンソン
樹研工業株式会社
キシ・エンジニアリング
株式会社ホリックス(HOLLYX)
アールエフ
柏屋薄皮饅頭

おまけ3
本書の公式ブログはこちら
『日本でいちばん大切にしたい会社』公式ブログ

世界一シンプルな戦略の本 / 長沢朋哉



世界一シンプルな戦略の本」を読みました。

会社で「事業戦略とは何か」について人に説明する機会があり、その資料作りの参考に本書を読みました。この本を読むまでは、日常的に使う「戦略」という言葉について、いざそれが何なのかと問われるとうまく答えられませんでしたが、この本を読むことによって、シンプルかつ強力な「戦略」観を持つことができました。

この本は「とにかくシンプル」なことが特徴です。一般に「戦略論」として語られる戦略は僕にはちょっと難解なのですが、、この本は戦略をシンプルに説明してあって、非常にわかりやすかったです。それが著者の意図であるということが「はじめに」の中でも語られています。
本書の大きな特長の1つは、ページをめくっていただければ一目瞭然、「文字の大きさ」「レイアウト」です。
この体裁にした理由は、「シンプルで分かりやすいこと」、そして「プラクティカル(実用的)であること」を重視したからです。



目的
戦略についての理解を深めること。さらに先の目的は戦略とは何かを人に説明すること。主に知りたかったのは次の4点。
1.戦略とは何か WHAT
2.なぜ戦略があるといいのか WHY
3.戦略立案プロセス HOW
4.良い戦略のポイント
(いずれも明確になりました)


目次
はじめに

第1章 戦略的であるために
・この章の目的
・戦略とは何か
・「戦略の階層性」について
・戦略とは何か
・「戦略的である」とはどういうことか
・「戦略の立て方」の基本
・「戦略的である」ためのチェックポイント

第2章 論理的であるために
・この章の目的
・「論理的である」とはどういうことか?
・「論理的である」ためのコツ
・「論理的である」ためのコツ
・「タテの論理」と「ヨコの論理」
・「MECE(ミッシー)」について
・「フレームワーク」について
・「要するに」と「なぜそうなのか」
・「結論」と「その理由」
・「論理的である」ためのチェックポイント

第3章 まとめにかえて
おわりに
主な参考文献・おすすめ図書



学び
この本からの一番大きな学びは、戦略とは何かのシンプルな定義が得られたことです。
この本に書かれているもっともシンプルな定義は
戦略 = 目的+手段

もう少し詳しく説明した文章を見ると
戦略とは「中・長期的な目的」とその実現のための「手段・シナリオ」である

です。

この戦略の定義を、言葉に込められた深い意味も含めて理解することが、よい「戦略」立案ができるようになる道の第一歩だと思います。


ピックアップ
本書の中からココ!と思った箇所をピックアップします。
ただ、この本は他の難解な戦略本に比べると比較的すぐに読み終えることができます。そして、その方が理解も断然深まります。ですので、一部ピックアップして理解するよりも全部を通して読んだ方がよりよいかと思います。

<この章の目的>
「戦略とは何か」「戦略的とはどういうことか」を理解すること。
「自分の考えや企画が戦略的かどうか」を判断できるようになること。
「戦略の立て方」の基本を理解すること。

→読者がこの本(1章)を読むことの目的をわかりやすく明示している部分。「戦略的であること」の実践がなされています。

戦略とは「目的」と「手段」の組み合わせ
つまり
戦略 = 「目的+手段」
これが「戦略の骨格」となります。

→この本が「世界一シンプル」を目指しているということが、まさにこの定義に表れています。

「戦略」を立てる出発点は「目的は何か」を考え抜くこと


「目的」が具体的かつ明快に設定できれば「戦略作り」の道程は半分終了


「目的と手段」は階層的につながっています。


「戦略を定義」する上で重要な概念が、もう1つあります。
(中略)
それは「選択と集中」です。
(中略)
「選択と集中」をもう少し具体的に言うと複数の選択肢を考えそれらを比較しもっとも重要なものを選びそれに集中することです。


「戦略的である」とは目的が的確に選択され、すべての手段がその目的に向かって集中していること。また、それらが選択された理由が明快に説明できること。


本書の内容は「基本的なこと」ですが、スポーツで言うなら、大切な素振りや、基本フォームにあたります。「基本に勝る応用」はありません。
(中略)
この「基本」があなたがこれから暮らしていく上での大きな力になることを私は信じています。

→僕が言いたいけれどうまく言えないことを見事に言ってくれています。。基本を徹底することが一流への王道だと思いますし、戦略的思考を身につけることは、人生、暮らしのあらゆる場面で役立ちます。


おまけ
著者の長沢朋哉さんは電通ヤングアンドルビカムという会社にお勤めのようです。
電通ヤングアンドルビカム


2010/08/04

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か / エリヤフ・ゴールドラット 三本木亮



ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か」を読みました。

この本はいわゆる「制約条件の理論(TOC Theory of Constraints)」について、物語形式で解説した本です。制約条件の理論についてはこちらが詳しいかと思います。
制約条件の理論 - Wikipedia

「制約条件の理論」は一見難しいものと思えてしまいますが、要は「最上位目的(=利益最大化)実現のためのプロセス改善アプローチ・手法のひとつ」で、「ボトルネックがポイント」だと僕は理解しています。


目的
オペレーション戦略やオペレーションの改善アプローチについての理解を深める。チャレンジ目標は、これを読んだ後に実際に会社でオペレーション改善提案をすること。


概要
Amazonの紹介がシンプルでわかりやすいです。
「全体最適化」と呼ぶ考え方に基づいて経営をいかに立て直すか、という著者の実経験に基づいて物語り風につづられている。主人公がある会社の工場に赴任したところ、赤字続きで3カ月後には工場閉鎖というところまで追いつめられていた。そこで主人公は、経営を舵取りする際の思考のプロセスをガラリと変え、工場再建に挑むというストーリである。



本書のポイント
本書のポイントと思われる部分を挙げてみます。

■企業の最上位目的(のひとつ)は、利益の最大化である。

■利益を正しく捉えるためには異なる3つの指標を使うのがよい。
 1.利益額      (絶対的評価)
 2.投資収益率    (相対的評価)
 3.キャッシュフロー (時間的評価)

■利益は「スループット」が決める。

■利益最大化の視点からビジネスプロセス(生産プロセス)を
 理解するには次の3つの指標を使うのがよい。
 1.スループット(throughput)
 2.在庫    (inventory)
 3.作業経費  (operating expense)

■スループットをダイレクトに決定するのは「ボトルネック」である。
 (従って、利益最大化の一番の近道は、ボトルネック解消→スループット増加→利益増加である)


■ビジネスプロセスの各段階は次の2つに分けることができる。
 ・ボトルネック
 ・非ボトルネック

■ボトルネックの単価は、スループットの単価に等しい。

■ビジネスプロセスの各段階をある時点で切ると、次のいずれかの状態にある。
 1.セットアップ(準備中)
 2.プロセス  (処理中)
 3.キュー   (待ち状態1)
 4.ウェイト  (待ち状態2)


感想
僕はこの本を読むまで、制約条件の理論やボトルネックというものを詳しく理解していなかったので、こういうものを勉強するのが今回が初めてでした。これまでは「ボトルネック」という言葉を気軽に使っていましたが、今後はより厳密に、利益―スループットをダイレクトに制約する要素として「ボトルネック」を捉えたいと思います。


2010/08/01

R25 つきぬけた男たち / R25編集部



R25編集部がまとめた「R25 つきぬけた男たち」を読みました。発行は2006年、もう4年前になります。

総勢28人の「つきぬけた人々」の20代「つきぬける前」の話を紹介した本で、Amazonでは次のように紹介されています。
「自分を信じろ、必ず何かを成し遂げるときがやってくる」―不安に揺れる20代~30代の若者たちに向け、有名人が自分の経験を語る「R25」の好評連載、「つきぬけた瞬間~BREAKTHROUGH POINT」をまとめてオリジナル文庫化。大好評『俺たちのR25時代』に続く第2弾。



目的
何かをなしとげる前の考え方・姿勢の参考に……


目次
Ⅰ ターニングポイント
古田敦也
山崎まさよし
玉置浩二
中村正人
しりあがり寿
大杉漣
田島貴男

Ⅱ 気がつけば、ここにいた
山下達郎
内村光良
みうらじゅん
河村隆一
古田新太
高田延彦
庵野秀明

Ⅲ いつか、輝ける日のために
太田光
小倉智昭
関根勤
吉井理人
横山剣
堤幸彦
林海象

Ⅳ 認められるまで、貫く
矢沢永吉
久保田利伸
時任三郎
松崎しげる
寺島進
内藤剛志
北方謙三



ピックアップ
特に印象に残った箇所をピックアップします。

プロスポーツって、エンターテインメントだと思うんです。大切なのは、観に来てくれた人がどれだけ楽しんで帰るか。球場に来ること自体がすごく楽しみで、ファンも球団も選手も一体感を持って盛り上がればみんなハッピーだと思う。
古田敦也


30歳までは、やりたいことなんてなくていいよって、よく言うんです。簡単にわかるわけがない。今やってることが夢につながらなくてもいい。ただ目の前にあるものに対して、その瞬間、瞬間を必死でやってれば、何かが次につながる
中村正人


500万枚とグラミー賞が夢。まだひとつもかなっていない。
中村正人


最近よく思うんだけど、20代の人ならね、何年かは棒に振ってもいいんじゃないかと。(中略)僕の振り方加減というか、地の這い方というかね、そこが非常に重要で、人それぞれなんだけど……人に譲れないものを何かひとつ、見つけることですよ。(中略)“俺しかこれできないんだよ”っていうことが1個みつかればね、10年くらい棒に振ったって全然いいんじゃないかな
堤幸彦


こだわると、より一層テクニカルなギターのフレーズがどうしたとか、高度なサウンドがどうしたってやるもんですよ。ほんでね(笑)、ずーっと行くと、ちょっと待てと。それはわかるんだけど、もっと大事なことあんだろう音楽には、ってとこに到達するんです。ぐるーっと回ってそこに還っちゃうんだよね。
矢沢永吉


焼酎をクーッと飲んでて、さーて、今年のライヴどうしてやろうかなっていうことを思うと、あーオレ、ホント歌を自分の仕事にもてて幸せだなって思ったりできますよね。
矢沢永吉


20代は20代の青さとか未完成な部分がある。そこを恥ずかしがったり隠したがったり、うまくごまかしたりしてきた人は、あとで絶対しっぺ返しが来るよ。もっとシンプル、ノーマルに“わかんないから教えて”“しょうがないからオレ学ぶよ”って言えるヤツが、ちゃんと予定通り進んでいくんだよね
矢沢永吉


生まれてきて死ぬまでがひとつのゲームであるならば、そりゃあ泣くときは思いっきり泣きたいし、腹が立ったらお膳ひっくり返したいし、酒がうまいなって思いたいしね。いつでも最高でいきたいじゃない、情熱的でいたいじゃない
矢沢永吉


全部触ったり匂いをかいだりして、自分で経験しろと。本を読んで得る知識ももちろん必要だけど、男が人前に立ったとき熱く語れるのは、自分で経験したことだけだって。
松崎しげる


20代からの気持ちは変わらないです。安心とか満足って点滴ですよ。安心してないし満足してないからずっとやり続けようと思えるわけだし。目の前にあることを一生懸命やる。それまでに知り合った人と新たに出会った人を大事にする。その2点ですね。
寺島進


10年って長いから、今回失敗しても、“まだある!”って思えるんです。期限の中ならリセットが効く。つねに結果を急いでいたら、人間関係とかもバラバラになる。いまはダメでも30歳までにまた会えばいいやっていう、執行猶予みたいなもので……
内藤剛志


(ある俳優が舞台の最中にかつらを飛ばしてしまったエピソードの中で)
彼が言ったのは“そこからどう立ち直るかが俳優の力”。これが俺のモチベーションになりましたね。失敗しないうちはわからないんですよ。大失敗してダメになって、どう戻ってくるか
内藤剛志


(代表作「水滸伝」に言及して)
基本的にはひとりひとりの男の物語。ヘタレだっていっぱい書いてあるよ。敵のヘタレ、見方のヘタレ。でも、ヘタレはヘタレなりに生きてさ、きちんとした最期を遂げさせてやろうと思った。きちんとした最期を遂げてるよ
北方謙三



男がいかに死ぬか。25歳から34歳の男は考え続けるべきだよ。死に方を考えるとうことはつまり、いかに生きるかってことなんだからさ。
血湧き肉躍るという感じになったら、その“熱さ”を取り込んでおいてほしいんだよな。そうすると、何かあったときにバッと立ち上がれる
北方謙三


“俺が世の中を変えてやる”という気概。世の中を変えられない人は“会社を変えてやる”だっていいんだよ。負けてもしょうがないよ。勝ち負けなんて死ぬ寸前まで決まらない。戦うことを決めた人間にとって、死ぬまで負けはないよ。途中で負けたって、それは一時的な負けであって、どこかで盛り返してやればいいだけなんだよ。で、そこできちんと戦ったことが、後々人生のひとつの力になるはずなんだよ。25歳から30いくつなんてさ、まだまだ小僧じゃん。それがさ、1回や2回ボコボコにやられて泥まみれになっても、立たなきゃしょうがないじゃん。
北方謙三


岐路に立ったら、難しいほうを選べ
北方謙三


……以上です。

メディアを通じて見る彼らは大きな苦悩や挫折もなく順調に今の姿になった人のように見えますが、その裏では本当に多くの葛藤と失敗があるということがよくわかります。インタビューされることに照れもあるだろうし、紙面上の限界もあるだろうし、本当はもっともっと考えてることがあるのだと思います。

人がどんな志を持って何を思ってどんな苦悩を抱えているのかなんて、聞いてみないとわからないものですね。。とにかくすごい人たちはたくさん考えているということがわかりました。

個人的には、北方謙三さんの言葉「男がいかに死ぬか。25歳から34歳の男は考え続けるべきだよ。死に方を考えるとうことはつまり、いかに生きるかってことなんだからさ。」に特にハッとなりました。一度きりの人生を熱くやらないともったいないですね。がんばろ。