2011/07/22

描いて売り込め!超ビジュアルシンキング / ダン・ローム 小川敏子


描いて売り込め!超ビジュアルシンキング」を読みました。

原題は「The Back of The Napkin」。

絵を使って考える方法、いわゆる「ビジュアルシンキング」について解説した一冊です。ビジュアルシンキングとは、問題を把握したり(状況を整理したり)、アイデアを考えたり、誰かにアイデアを伝えたり。ビジネスパーソンが日々直面するあらゆるシーンで活用できるとても便利な思考方法です。

以下、本書の中身をざっとご紹介していきます。まずは目次から。

目次
第1部 はじめに 絵を使って問題を解決しよう
第2部 アイデアを発見する
第3部 アイデアを発展させる
第4部 アイデアを売り込む

次にエッセンスのピックアップを。5点ほどあげてみます。

1 人間の脳の自然な使い方「ビジュアルシンキング」

ビジュアルシンキングとは、絵を描きながら情報を整理、編集、表現する方法です。

そのいちばんベースにあるのは、「人間は視覚的な動物だ」という事実。これは、ものすごく重要なのにビジネスシーンでよく忘れられがちな事実です。

人間は特に視覚がよく発達しているらしく、コトバだけで考えるよりも視覚を使って考えた方がより確実に、より早くモノを考えることができるそうです。

ですので、絵(イメージ)は、人間がものを考えるときの「おまけ」などではなく、むしろ核となるものです。思考力の中心にあるのはイメージの力、と考えてもよいかもしれません。だから、絵を使えば、シンプルで、わかりやすく、記憶しやすく、編集しやすい情報を作ることができます

2 ビジュアルシンキングの4つのプロセス

ビジュアルシンキングには、見る視る想像する見せる、という基本プロセスがあります。


これは、人間が周りの状況を理解し、判断し、行動を起こす一連のプロセスと同じ形をしています。

見る
まずばっくりと、そこの状況を見るというプロセスです。誰が、何が、どれだけ、どこに、いつ、どのようにあるのかを把握します。
見る=想像することとスクリーニングすること

視る
ばっくりと見たら、次にやるのは適切な視点を導入しそこにあるパターンを認識する、ということです。
視る=選択し、塊に分ける
ここで使うフレームワークとして、後述の6Wが出てきます。

想像する
その次にやるのは、その場に欠けているものや、見えない構造を想像する、という作業です。
想像する=そこにないものを見る
ここでのフレームワークとしては、SQVIDがあります。これも後述します。

見せる
最後にやるのは、これまでの情報をすべて統合し、対象を意識して適切な見せ方で見せる、という作業です。
見せる=すべてを明確にする
ここでは、6Wと対応させて適切な絵(図)を使います。

3 6W:対象を視るときに押さえるべき6つのポイント

上記の「視る」のプロセスで便利なのが6Wのフレームワークです。

  • <誰>と<なに> ポートレート
  • <量>と<数> グラフ
  • <どこ> マップ
  • <いつ> 時系列表
  • <どのように> フローチャート
  • <なぜ> 多変数プロット
一般には「5W1H」というコトバが有名ですが、ここでは6Wというまとめ方が紹介されています。

4 SQVID:わかりやすい状況描写のために問う5つの質問

絵を見せる相手が誰なのかによって、使うべき絵は変わってきます。このSQVIDというフレームワークは、相手に応じてどんな感じの絵を描けばいいのかを考える際の手助けをしてくれます。


SQVIDというのは、Simple、Quality、Vision、Individual Attributes、Deltaの頭文字です。
  • S Simple(シンプル) vs. 精巧
  • Q Quality(質) vs. 量
  • V Vision(構想) vs. 実現
  • I Individual Attributes(個性) vs. 比較
  • D Delta(変化) vs. 現状
たとえば、Sの場合は「どれくらいシンプルにした方がいいのか?」を考えます。シンプルの逆は「精巧」。絵を見せる対象がその話題に詳しくない人ならシンプルな絵を、逆に詳しい人であれば精巧な絵を見せる、という判断をします。

5 6Wに対応する図:見せるときに便利な6つの図

上の6Wのうちどのポイントを重視するのかによって、最適な絵が異なってきます。
  • <誰>と<なに>:ポートレート
  • <量>と<数>:グラフ
  • <どこ>:マップ
  • <いつ>:時系列表
  • <どのように>:フローチャート
  • <なぜ>:多変数プロット
こういうパターンの引き出しを頭の中にたくさん持っていれば、何かを絵で表現したいとき、すぐに適切な絵を選ぶことができます。

そのほかのポイント

最後に、本書のその他のポイントをピックアップしたいと思います。

よりよく見るための4つのルール
  1. 可能な限りすべてを集める
  2. すべてを見ることができるように広げる
  3. 基礎的な座標を確立する
  4. 視覚的なトリアージ」を実践する

要素間の関係を把握するために人の脳が用いている要素
  • 近さ
  • 大きさ
  • 向き
  • 方向
  • 陰影

ビジュアルシンキングの価値を知るエクササイズ
あなたは、ことばの通じない島にやってきたとする。その島にはリンゴはない。紙とペンを使ってリンゴの説明を使用と思う。あなたならどんな絵を描くか?

・・・以上です。最後に感想を。

一言感想

この本を読むまでは、「図を使って考える」ということについては、「ベター」(そうした方がいいけどやらなくてもいい)程度に捕らえていましたが、この本を読んでからは、むしろ「マスト」(必ずやるべき)だと思うようになりました。

また、状況をあまりよく理解できていないときは図をうまく描くことができないので、絵を絵が描くことで「自分がちゃんと理解できてるかどうか」のチェックもできる、ということも学べました。

ページ数が多くて読むのに少し時間がかかりますが、良書です!

こんな方におすすめ
・図解が苦手
・プレゼン力を高めたい
・問題や状況をもっとスッキリと把握したい

おまけ
著者のページはこちら。
Solving Problems with Pictures


ビジュアルシンキング関連の類書
類書にはこんな本もあります。いずれもビジュアルシンキング関係。とてもおすすめなのでこちらもよろしければ。
ビジネスモデルを見える化する ピクト図解 / 板橋 悟
頭がよくなる「図解思考」の技術 / 永田豊志
頭がよくなる「図解思考」の技術 / 永田豊志 2回目


追記20111103
著者の新しい本と新しいサイトが公開されていました。この動画を見るだけでも、ビジュアルシンキングのすごさが端的にわかります。

Be Double Minded from Dan Roam on Vimeo.

DanRoam.com

2011/07/19

キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者(情報処理技術者試験) 平成23年度 / きたみ りゅうじ


キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者」を読みました。

こんな本です
IPA(情報処理推進機構)という機関が「情報処理技術者試験」というのをやっているのですが、そのひとつに「基本情報技術者試験」というのがあります。

この本は、その「基本情報処理技術者試験」(以下「基本情報」)の勉強のための一冊です。

今回読んだ目的
昨月「応用情報技術者試験」を受けたときに、その勉強のために読みました。

応用情報試験もそのベースは基本情報になるので、基礎固め(基礎の確認)のために本書を使いました。


ページ数600ページ超のボリュームたっぷりな一冊なので内容のピックアップは今回はひかえておきます。かわりに、本書の特徴を挙げてみたいと思います。

本書の特徴

何よりいちばんの特徴は「わかりやすさ」。なんといってもわかりやすいです!

「はじめに」にもそのあたりを意識したと書かれています。
そんなわけで、本書は「とにかく最後まで飽きずに読んでもらえること」を重視しました。

こうも書かれています。
イラストやマンガをふんだんに入れるのはもちろんですが、なによりも重視したのは「なぜなに?」に応えること。そして「試験のためだけの勉強」で終わらないこと。この2点です。

このあたりについては賛否が分かれるところかもしれません。

「「なぜなに?」はどうだっていいからとにかく合格したい」という人の場合、本書を使うのは回りくどいと感じてしまうでしょう。そういう方には本書はあまりおすすめではありません。

逆に、基本情報の試験はあくまでもきっかけだと捉えていて、そのための勉強を通じてITについての理解を深め、実務能力を高めたい。そう思っている方にはぴったりな一冊だと思います。

ちょっと余談にはなりますが、「とにかく基本情報を取りたい」と考えている方は、「基本情報を取ったからといって何かが変わるわけではない」ということを覚えておいた方がよいかと思います。というのは・・・

基本情報合格はあくまでも手段でありきっかけ
基本情報は国家試験のひとつではありますが、弁護士や医者のように、その資格がなければその仕事ができないという業務独占資格ではありません

ですので、基本情報の場合、試験はあくまでも試験。履歴書に書けたり昇進の条件になっていたりもするかと思いますが、その本来の目的は「試験勉強をきっかけに実力を磨くこと」です。

本書のメインターゲット
本書のメインターゲット(想定読者)は「ITの基本的な概念や考え方がまだうまくイメージできない・・・」という方。どちらかといえば初心者寄りの方になるかと思います。

「これからITの知識を深めて行きたい」、そんな方には非常におすすめな一冊です。

本書の目次
最後に、購入を検討する際に役立つかと思いますので、本書の目次を。コンピュータの基礎からシステム、企業に関するお話まで。基本情報の範囲がひととおりカバーされています。
はじめに
本書の使い方
  1. コンピュータは電気でものを考える
  2. 「n進数」の扱いに慣れる
  3. 2進数の計算と数値表現
  4. コンピュータの回路を知る
  5. ディジタルデータのあらわし方
  6. CPU(Central Processing Unit)
  7. メモリ
  8. ハードディスクとその他の補助記憶装置
  9. その他のハードウェア
  10. 基本ソフトウェア
  11. ファイル管理
  12. データベース
  13. ネットワーク
  14. セキュリティ
  15. システム開発
  16. プログラムの作り方
  17. システム構成と故障対策
  18. 企業活動と関連法規
  19. 経営戦略のための業務改善と分析手法
  20. 財務会計は忘れちゃいけないお金の話
過去問に挑戦
索引

・・・以上です。


一言感想

上にも書いたとおり、私は応用情報の勉強のために本書を使いました。

応用情報に合格するためにはこれの他にも
  • 応用情報の範囲をカバーした解説書
  • 応用情報の範囲の問題集(午前問)
  • 応用情報の範囲の問題集(午後問)
などが必要ですし、「これ一冊ですべてクリア」というわけではありません。

ただ、基礎固めという意味では、応用情報の勉強をしている人にも大いに役立つと思います。私の場合は基礎のところであやふやな部分があったので、これがなかったら応用情報の勉強は絶対にうまくいかなかったと断言できます。

使い方と期待値さえ間違わなければ、大活躍してくれるすばらしい一冊です。

こんな方におすすめ
・基本情報試験の勉強がしたい
・応用情報試験の勉強がしたいが基礎がまだちょっと弱い
・ITの基礎をできるだけモレなく体系的に学びたい



類書に「栢木先生の基本情報技術者教室」というのもあります。こちらも「キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者」と似たポジショニングの本で、大変おすすめです。定番の一冊になっているみたいです。

2011/07/16

we live simply manifesto / Jonathan Blundell


we live simply manifesto」を読みました。

シンプルライフのためのアドバイスが全部で25個。手短に紹介してある小冊子です。

著者はシンプルライフがテーマの「we live simply」を書いているJonathan Blundell(ジョナサン・ブランデル)。

目的は、半分が英語の勉強のため。もう半分が、整理やシンプルライフについての理解を深めるために読みました。

この本のエッセンスをピックアップしてみたいと思います。今回は2点です。

#1 シンプルライフとは

具体的なハウツーのお話に入る前に。まずは、そもそもここでは「シンプルライフ」とはどういう意味なのかを押さえておきたいと思います。

「シンプルライフ」の定義は人それぞれにあっていいと思いますし、実際、いろんな認識があるようです。ただこの本では、「シンプルに生きる」ということを次のように考えています。
  1. Identify what's most important to YOU.
  2. Eliminate everything else.
(いずれもzen habitsレオ・バボータ(Leo Babauta)がブログのなかで述べていることからの引用です)

つまり、自分自身にとっていちばん大切なものを特定する。そして、他のすべてのものを排除する、ということ。

これは要するに、シンプルライフとは「人生において本当に大切なものにフォーカスする」ということです。

私もこれに共感です。「ものごとをシンプルにする」というのはイチ手段であって、最上位の目的ではありません。上位目的は、「人生をもっと楽しむこと」であり「大切なものをもっと大切にすること」だと思います。

この本では、このような考えのもと、シンプルライフを実現するアイデアが25コ紹介されています。

#2 シンプルライフを実現するための25コのアドバイス

アドバイスは全部で25コ。意訳してそのままリストアップしてみたいと思います。
  1. 今を生きる
  2. 1ヶ月に1日以上は資金不足の活動に貢献する
  3. 家族と散歩に出かける
  4. 寛大になるための余白を持つ
  5. 思いやりのある関係性を築く
  6. 意識してご近所さんに会うようにする
  7. 他人とコラボレーションをする
  8. 旧友とつながる
  9. 広い心で許す
  10. 1日に1時間以上は好きなことをする
  11. 創る
  12. 何かを種から育てる
  13. 夢中になれるものをつくる
  14. 感謝の気持ちを述べる
  15. 毎週の安息日を設ける
  16. 1年以内に1週間のデジタルサバティカルをとる
  17. 持ち物を減らす
  18. ベッドメイキングをする
  19. すべてのものに定位置をつくる
  20. ひとつ入れたらひとつ出す
  21. 毎晩家をリセットする
  22. 皿洗いをする
  23. 毎週冷蔵庫の中を掃除する
  24. 毎月食材スペースを整理する
  25. メールは来たときに処理する

いずれも意訳なので、正確な表現、ニュアンスを知りたい場合は原文にあたっていただければと思います。私が特にいいなと思ったものはハイライトしています。

ちなみに、元の25個はこちら。
  1. Be present
  2. Spend at least one day a month focusing on the under-resourced
  3. Go for walks with your family
  4. Create spaces of grace
  5. Seek compassionate connection
  6. Be intentional about meeting your neighbors
  7. Collaborate with others
  8. Re-connect with old friends
  9. Forgive generously
  10. Spend at least one hour a day doing something you love
  11. Create
  12. Grow something from seed
  13. Cultivate your passion groove
  14. Give thanks
  15. Observe a weekly Sabbath
  16. Take a week long digital sabbatical this year
  17. Purge your stuff
  18. Make your bed
  19. A place for everything and everything in its place
  20. One in, one out
  21. Reset your house nightly
  22. Wash your dishes
  23. Clean your fridge out weekly
  24. Organize your pantry monthly
  25. Sort your mail as it comes in

・・・以上です。

一言感想

上記25コのアドバイスを1日1コ意識して暮らすと、ひととおりやるのにちょうど1ヶ月。挑戦してみるのもいいのかなと思いました。

紹介されているアドバイスはどれもごくふつうのことですが、実行してみると大きな効果がありそうです。どんなにいいと思っても実際にやってみないと効果が出ないでしょうし、ちょっとずつ、自分の暮らしに取り入れてみたいと思います。

おまけ
著者のサイト、元の資料はこちらです。
we live simply
We Live Simply Manifesto

2011/07/05

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術 / デビッド・アレン 田口元


はじめてのGTD ストレスフリーの整理術」を読みました。

原題は「Getting Things Done」。原題の頭文字を取った「GTD」というタスク管理手法を紹介した本です。いまタスク管理、時間管理の領域で一冊だけおすすめするなら、間違いなくこれをおすすめします

整理術のなかでも、時間の整理、タスクの整理についての理解を深めたくて読みました。

目次
一冊まるまるGTDについて書かれています。第1部でGTDの考え方が、第2部で具体的な導入方法が、3部でGTDの効果・価値が解説されています。
第1部 GTDの基本
第2部 ストレスフリー環境で生産性を発揮しよう
第3部 基本原則のパワーを体感しよう

GTDのエッセンスをまとめてみました。全部で3点です。

1 GTDとは

GTDとは「Getting Things Done」の略で、著者デビッド・アレンが提唱するタスク管理方法。

その根底にあるのは、現在多くの人がタスクを管理するうえで見過ごしてしまっている2つの問題です。
  1. 「やるべきこと」を頭の中で管理していると、「覚えておかないといけない」という意識のせいで脳内のメモリが消費されてしまう。だから、どんな作業をやっているときも100%集中できず作業効率が落ちてしまう。さらに、ふとしたときに意識に上ってきて、気持ちがスッキリしない。
  2. 「やるべきこと」の中には、目的やネクストアクションが明確でないものが多い。目的やアクションがクリスタルクリアでないと、精度の低い非効率な行動を取ってしまうことになる。

このような問題認識のもと、GTDでは、まず頭の中にある「やるべきこと」をすべて洗い出し、それらをシステマチックに具体化していくというやり方が提案されています。

まとめると、GTDのポイントは次の3つになります。

  1. 頭の中の「気になること」を「すべて」頭の外に出す
  2. 頭の外に出したすべての「気になること」について「求める結果」と「ネクストアクション」を明確にする
  3. 「気になること」とその「ネクストアクション」を信頼できるシステムで管理しリマインドをかける

2 GTDで目指すもの

GTDの手法を用いて目指すのは、次の2つが常にできている状態です。

  1. 「気になること」をすべて把握する
  2. あらゆるインプットをその場で振り分けて処理可能な形にする

その結果、まずタスクの処理がスムーズになり、効率が上がります。さらに、全体像が見渡せているという感覚も得られるので、気持ちがスッキリします。

タスクを洗い出すことによって、「実はやらなくてもいいこと」や「時間の問題で、不可能なこと」なんかも把握できます。すると、「自分への無茶な約束事」が減っていき、結果として、セルフイメージが向上します。

3 GTDの基本プロセス

GTDの全体のプロセスは次の5ステップです。

  1. 「気になること」すべてを1箇所に「収集」する。
  2. それぞれの意味と何をすべきかを明らかにする「処理」を行なう。
  3. その「処理」の結果を「整理」する。
  4. それらの行動の選択肢を「レビュー」する。
  5. 選んだ行動を「実行」する。

目の前にある作業に取りかかる前に、まずは気になることすべてを洗い出し、位置づけを考えて具体化し、分類していく。そして、すぐやるべきことはすぐ処理し、決まった日時にやるべきことはそのときにやるようにリマインドをかけ、プロジェクト形式のものはしっかりとプロジェクト化し、それぞれに適切なアプローチで取り組む、という流れになります。

各ステップの中身は本書のなかで詳しく解説されているので、ご興味があれば読んでみてください。


一言感想

良かったです!

新しいタスクはすかさず分類し、適切なタイミングでとりかかる」という考え方は、リズ・ダベンポートの「気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ」と共通しています。GTDはリズ・ダベンポートのものよりも、具体的なやり方や導入方法がより詳しく解説されている感じがしました。

私はこのGTDの考え方とRemember The Milkというタスク管理ツールのおかげで、寝る前ベッドの中で「明日のことが気になる」といったことが一切なくなりました。この解放感は、ヤミツキになります。いちテクニックにすぎませんが、個人的には人生を変えるすごいテクニックだと思います。

主婦などの忙しい方や、やりたいことがたくさんあり過ぎる、という方におすすめです。

こんな方におすすめ
・仕事の効率を上げたい方
・とにかくタスクが多くて忙しい感覚がある方
・人生の中でやりたいことがたくさんあるという方

おまけ
タスク管理に関する本だと「気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ」もおすすめです。よろしければこちらもご覧ください。
気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ / リズ・ダベンポート 平石律子
気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ / リズ・ダベンポート 平石律子 2回目

Getting Things Doneの公式サイトはこちら。
David Allen, Getting Things Done® and GTD®

訳者の田口元さんのサイトはこちら。いずれも、超有名サイトですね。
100SHIKI
IDEA*IDEA

2011/07/02

見てわかる、断捨離 / やましたひでこ マガジンハウス


見てわかる、断捨離」を読みました。

この「見てわかる、断捨離」は、断捨離の集大成ともいえる雑誌大のビジュアルムック。クラター・コンサルタントとして活躍するやましたひでこさん監修で作られた一冊です。

整理についての理解を深めるために読みました。

読んでみたところ、断捨離のエッセンス、やましたひでこさんの対談、断捨離の具体例、実践した人々の声などもりだくさんな内容で、断捨離について知りたいことがひととおり載っていてとてもお買い得でした。

以下、この本からの学びのエッセンスをあげてみたいと思います。今回は全部で5点です。

1 断捨離とは

断捨離とは、この本の監修者・やましたひでこさんが提唱した整理術。もともとはヨガの考え方だったもののようで、本書ではこう紹介されています。
「断捨離」とは、心の執着を手放すヨガの行法哲学、「断行、捨行、離行」をベースとした片づけ術

断捨離を構成している3つの要素「断」「捨」「離」。これらにはそれぞれ次のような意味があります。
  • 断 : モノの流入を減らすこと
  • 捨 : すでに持っているモノを手放すこと
  • 離 : 持つべきものだけをもったすっきりとした状態

ですので「断捨離」全体で「断」と「捨」を継続して「離」の境地を目指そうといった意味になります。

また、断捨離のお話のなかでよく出てくるのが「部屋=カラダの延長」という発想。溜まっている不要なモノを取り除き、良いモノだけを取り入れて、良い「流れ」をつくる。そうすることでさまざまなプラスの効果が現れる。このことは、空間でも人間のカラダでもまったく同じです。

2 断捨離の効果

ほかの整理術と同じく、断捨離にはこんな効果があります、というのが紹介されていました。
  • 散らからなくなった
  • 家事がやりやすくなった
  • モノを探すことがなくなった
  • ムダづかいが減り貯金が増えた
  • 健康的になった
  • 自分が好きになった
  • 精神的にラクになった
  • なんとなく気の流れがよくなった
  • いい出来事が起こるようになった
  • 意識が変わってモノを見る目が変わった
これを見るとやはり、整理術には機能面、経済面、精神面。さまざまな面でよい効果があるということがわかります。

3 モノが捨てられない3大理由

モノが多すぎるのにモノが捨てられない理由として次の3パターンがあります。

過去執着型
いまは使っていないモノも、思い入れなどがあって捨てられないパターン。

現実逃避型
忙しかったり片づけがうまくいかなかったりして片づけに向き合えないパターン。

未来不安型
いつか起こるであろう出来事への備えとしてモノをもっておくパターン。

過去、現実(現在)、未来、という時間軸で切ってあり、とてもわかりやすいです。

4 片づけるためのアドバイス

片づけた方がいいとはわかってるのに片づけられない・・・。そんな人へのアドバイスはこちら。
  • 片づける時間がない → 整理の本当の価値を見出せてないから。
  • 主人が協力してくれない → 人のことは置いておいて、まずは自分から。
  • どこから手をつけるべきかわからない → いつも使う場所1点だけに絞って。

5 その他整理のコツ

詳細は割愛しますが、空間に対して持つべきモノの上限を示した「7・5・1の法則」や、モノを増やさないためには「ひとつモノを買うためにはまずひとつ捨てることが大事」ということを説いた「1out1inの法則」など、整理をうまくやる上で大事なポイントがいくつか紹介されています。
  • 7・5・1の法則
  • 1out1inの法則
  • 大・中・小3分類の法則
  • 自立・自由・自在の法則
  • ワンタッチの法則

・・・以上です。

感想

良かったです。

「断捨離」という言葉だけは一過性のブームに終わるかもしれませんが、ほかの整理術と同様、その考え方は人生において本質的なものですし、これからますます重要になっていくと思います

また、個人的には、整理術というと「どうやって上手に収納するのか?」という「収納」のフェーズに焦点があたっているものが多いかと思うのですが、断捨離がおもしろいのは、収納以前の「モノを絞り込む」という部分にフォーカスしているという点です

こんな方におすすめ
・断捨離について押さえておきたい方
・なかなかモノが捨てれない方
・片づけが苦手な方

おまけ
やましたひでこさんのサイトはこちら。
やましたひでこの断捨離.COM
やましたひでこさん公式ブログ「これって片づけですか?いいえ断捨離ですよ♪」

類書
断捨離一冊で片づけがスイスイできるようになるのがいちばんですが、向き不向きなどもあるかと思いますので、あまりうまくいかなかった場合にはこんな本もおすすめです。

モノを捨てるフェーズ。断捨離でいえば「捨」のフェーズにポイントに着目した類書では、カレン・キングストンの「ガラクタ捨てれば自分が見える」がおすすめです。
ガラクタ捨てれば自分が見える 風水整理術入門 / カレン・キングストン 田村明子

また、「整理をすればどんなよいことがあるのか」という効果を禅との絡みで解説した本としてはこちら、「禅、シンプル片づけ術」。
人生が豊かになる 禅、シンプル片づけ術 / 枡野 俊明

また、おすすめ整理本を20冊ほど切り口別に紹介しています。こちらもよろしければどうぞ。
整理に関する本のまとめ